マクラーレンのスポーティングディレクターを務めるサム・マイケルは、2013年にピレリが供給するタイヤが保守的になり過ぎないことを願っていると、イギリスの『AUTOSPORT(オートスポーツ)』が報じた。
あまりにも保守的な性能のタイヤになると、F1のショーとしての魅力が減少してしまう可能性があるためだ。
マイケルは、もし2013年のF1タイヤが2012年よりも(タイヤの性能変化を)予測しやすいものだとしたら、F1にとって不利益になると考えている。
『AUTOSPORT(オートスポーツ)』が、もし2013年のタイヤの性能変化を予測しやすかったらという質問をマイケルに投げかけたところ、「各チームは確実にそれ(タイヤ)の理解を深めている。そしてドライバーたちも、どうやったらタイヤの性能を引き出せるかを理解している」という答えが返ってきた。
「しかし、それは彼ら(ピレリ)がタイヤのゴム質にどんな手を加えるかによる。レースとしてはその方(予測するのが難しい)が良かった」
「誰が理解し、うまくマネジメントするかによっていたから、不公平ではなかった。それこそが、われわれが全力で取り組むことだ」
「誰かが、改良版のディフューザーをひらめくのと同じようなことだ。実際に、私はタイヤに発生していたことに関しては何の問題も抱えなかった。いいことだった思ったよ」
「保守的になり過ぎないことを願うね」という見解をマイケルは示した。
また、マイケルは1回限りのピットストップ戦略が採用された今年のいくつかのレースは興奮する内容であったと認める一方、早く性能が劣化するタイヤの方がワクワクする要素をレースに加えると感じているようだ。
「1ストップ作戦だった2、3レースは、素晴らしい内容だった」とマイケルは述べて上で次のように続けた。
「だが、それらのレースはタイヤのお陰で素晴らしかったわけではない。たくさんの出来事が起こったから素晴らしい内容になったのだ」
「3戦連続でそれ(タイヤ交換が1回だけの)が続いたら、レースが退屈なものになってしまう可能性が大いにあった。ほかの要素がからんできたから、退屈にはならなかったがね」
「今シーズンのほとんどがそうであったように、エキサイティングなレース内容であり続けることを期待している。それがなくなってはいけない」とマイケルは締めくくった。
ピレリは2013年に向けてタイヤのゴム質をすべて変更する予定。これによって、チームはより簡単にタイヤを扱えるようになれると保証している。
2012年シーズンの前半戦、各チームともにタイヤ性能を理解することに苦しんでいたが、その状況がシーズン開幕当初のエキサイティングなレース展開を生み出していた。