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F1第19戦アメリカGPレースレポート

2012年11月19日(月)6:15 am

2012年F1第19戦アメリカGPが11月18日(日)、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(1周/5.516km)で3日目を迎え、現地時間13時(日本時間28時)から行われた決勝で、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)が優勝した。

レーススタート時の天候は晴れ。気温24℃。路面温度は32℃。完成したばかりのテキサス州オースティンのサーキットでいよいよ5年ぶりにアメリカでのF1レースが始まろうとしている。

現時点でタイトル争いのトップに立つセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、ここまでのセッションすべてでトップタイムを刻む好調ぶりを示し、決勝ではポールポジションからのスタートとなる。一方で、そのベッテルを10ポイント差で追うフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)はここまでいまひとつリズムに乗りきれず、決勝レースは7番手からのスタートとなる。もし、ベッテルが優勝を果たした場合、アロンソは4位以内でゴールしないと、ここアメリカでベッテルの3年連続チャンピオンが決定してしまうことになる。

アロンソは予選を9番手で終えていたが、予選4番手のロメ・グロジャン(ロータス)と7番手のフェリペ・マッサ(フェラーリ)がギアボックスの5戦連続規定に違反して交換したため、5グリッド降格のペナルティー。マッサのギアボックス交換については、アロンソのスタート位置をひとつ上げて路面状態のいいグリッドからスタートさせるための作戦に出たものだ。

スタート直後、3番手スタートのマーク・ウェバー(レッドブル)がルイス・ハミルトン(マクラーレン)をかわして2番手に、アロンソも奇数列スタートのメリットを生かして4番手に上がった。まずはフェラーリの作戦が功を奏した形だ。

3周目にハミルトンがペースを上げ、ウェバーにしかけはじめる。なんとかその攻撃をかわそうとするウェバーだが、ついに5周目に追い抜きを許してしまう。10周を消化した時点でのトップ5は、ベッテル、ハミルトン、ウェバー、アロンソ、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)となっている。この段階では小林可夢偉(ザウバー)は17番手と苦しいレースが続いて入る。

11周目に前戦アブダビGPでF1復帰後初優勝をあげたキミ・ライコネン(ロータス)がヒュルケンベルグを追い抜き、5番手に上がる。14周目には可夢偉がピットイン、ハードタイヤに交換する。15周目にはジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソ)がクルマを止めてしまい、今日初めてのリタイアとなってしまった。ウェバーのペースも上がらず、アロンソに追い上げられてゆく。どうやらまたもKERS(運動エネルギー回生システム)にトラブルが発生しているようだ。

17周目にそのウェバーにトラブルが発生。コースサイドにクルマを止め、ここでリタイアに。これでアロンソが3番手に上がる。21周目には2番手ハミルトンと3番手アロンソが同時にピットイン。22周目にはトップのベッテルもピットに入り、最初のタイヤ交換を済ませる。ミディアムタイヤの持ちが思ったほどよくないようだ。

このサーキットはタイヤの温まりが悪く、ピットインしてタイヤ交換した直後はスピードがあがらず、後続車に追い抜かれるケースが多い。各車のピットインを機に順位がどんどん入れ替わってゆく。

レースが中間点となる28周を終えた時点でのトップ5は、ベッテル、ハミルトン、ハードタイヤでスタートし、まだタイヤ交換を行っていないジェンソン・バトン(マクラーレン)、アロンソ、そしてこちらもまだタイヤ交換をおこなっていないダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)という順だ。

2番手のハミルトンが、じわじわとトップをゆくベッテルの背後に迫ってゆく。34周目にはついにタイム差が1秒を切り、DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を使える位置に入ると、さらにその差を一気につめてゆく。ベッテルもファステストを更新しながら、必死の攻防が繰り広げられる。

42周目、ついにハミルトンがベッテルをとらえ、トップに躍り出た。この段階でのトップ5は、ハミルトン、ベッテル、アロンソ、マッサ、ライコネンと変わる。だが、5番手のライコネンの背後にはバトンが迫ってきている。2番手ベッテルと3番手アロンソのタイム差は約30秒あり、何事もなければこの順位をひっくり返すのはむずかしそうだ。46周目にはバトンが第12コーナーでライコネンをとらえ、トップ5に入ってきた。

その後上位勢に大きな順位変動はなく、そのままチェッカーフラッグを迎えた。優勝はルイス・ハミルトン(マクラーレン)、2位セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、3位フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、4位フェリペ・マッサ(フェラーリ)、5位ジェンソン・バトン(マクラーレン)、6位キミ・ライコネン(ロータス)、7位ロメ・グロジャン(ロータス)、8位ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、9位パストール・マルドナード(ウィリアムズ)、10位ブルーノ・セナ(ウィリアムズ)までがポイントを獲得した。

ザウバーの小林可夢偉は14位、セルジオ・ペレスは11位だった。レッドブルはここで今年のコンストラクターズ(チーム別)チャンピオンを確定させている。

ポイントランキングトップのベッテルと2番手のアロンソのポイント差は13ポイントに広がったものの、チャンピオン争いは最終戦ブラジルGP(25日決勝)に持ち越されることになった。

【結果】F1第19戦アメリカGP決勝、各ドライバーのタイム、タイム差など
F1第19戦アメリカGP決勝の結果

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