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HRTは4,000万ユーロが必要

2012年11月15日(木)9:41 am

F1チーム売却の話が出ているHRTのオーナーは、4,000万ユーロ(約40億円)の資金を求めている、とスペインのスポーツ紙『AS』が報じている。

また『AS』によると、可能性のあるインドとアブダビの買い手と現在話し合いが進行中だという。

HRTは、マドリードを拠点とする投資企業テサン・キャピタルが所有しているが、今週、「新たな後ろ盾と共に成長を続けるタイミングが来た」とメディア向けの声明で述べている。

これ以前の報道で、HRTがスタッフ32人を解雇しようとしていることや、チーム解散を避けるために12月1日までに新たな買い手を見つける必要があることが伝えられていた。

『AS』は、チームの内部が悲惨な状況に陥っていると伝えている。エンジニアたちは、ドライバーのペドロ・デ・ラ・ロサとナレイン・カーティケヤンが安全性の保証ができないマシンでグランプリに臨まざるを得なくなることを懸念しているというのだ。

実際に、最近のF1第17戦インドGPと第18戦アブダビGPで、カーティケヤンとデ・ラ・ロサは、基本的なパーツの故障で大きなアクシデントに見舞われてリタイアしている。

インドGPでは、ブレーキが破損してデ・ラ・ロサがクラッシュしている。またアブダビGPでは、カーティケヤンのステアリングが「固まって」しまい、スローダウンしたところへメルセデスAMGのニコ・ロズベルグが追突してHRTのマシンの上を跳び越えるという、危険な状況を引き起こした。

「ナレインは、ステアリングが壊れたと言っていた」と事故後にロズベルグは語った。「それで、僕が思ってもいなかった高速コーナーでブレーキングしなければならなかったんだ」

『AS』によると、HRTは2012年の選手権を棄権することも考慮したが、F1の運営方法などが規定されているコンコルド協定を遵守するために、続けざるを得なくなっているのではないかという。

HRTは中国人のリザーブドライバー、マ・チンホワに希望を託していると記事は伝えている。

また、HRTの最高経営責任者サウル・ルイス・デ・マルコスは、中国のモーターレーシング連盟に対し、マが3,000万ユーロ(約30億円)の支援を持ち込むことができれば、2013年にF1デビューすることができるという書状を送ったと伝えられている。

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