レッドブルは、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が先週末に行われたF1アブダビGP(11月4日決勝)において予選失格処分を受けたことについて、その責任は自分たちにはないと弁明している。
現在のF1ルールでは、予選走行を終えたクルマは自力でピットまで戻ってくることと、サンプルとして1リットルの燃料の提出を求められることになっているが、ベッテルは予選Q3で3番手となるタイムを刻んでいたものの、ピットへ戻る前にエンジンサプライヤーであるルノーからクルマを緊急停止させるように求められ、それに従ってコース上にクルマを止めた。さらに、ベッテルのクルマに残されていた燃料が規定の1リットルに満たなかったことも明らかとなり、これによってベッテルは予選記録を抹消されるという事態になっていた。
この件に関し、実はエンジン供給者であるルノーが、そのままベッテルがまったく燃料がなくなった状態で走り続けることで、エンジンやほかのシステムにダメージが及ぶことを恐れたためだったことが明らかになっている。
このときの模様を、ベッテルは次のように話している。
「いくつかの数字が下がってきているのがわかったよ」
「だから、エンジンや、いろんなものの間にあるポンプを守るために、僕たちはクルマを止めることにしたんだ。クルマにはサンプルとして提供できるだけの燃料が残っていると信じていたからね」
では、なぜ予選セッションを完了するために十分な量の燃料が搭載されていなかったのだろうかと疑問が残る。
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、この件に関し、ドイツのテレビ局『RTL』に次のように語った。
「(その質問に答えるのは)難しいね」
「ルノーはクルマには間違いなく十分な燃料が残っていると言っていたんだ」
「実際のところ、エンジンを担当する(ルノーの)エンジニアがクルマに積むべき燃料の量を計算しているからね。チームとしては、われわれ(レッドブル)はそこにはかかわっていないんだよ」