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レッドブルの「ゴム製」ノーズが新たな論争

2012年11月09日(金)10:00 am

湾曲するF1マシンについての議論はこれまでにも幾度となく交わされてきているが、その話題が再びメディアの注目の的になっているようだ。そしてこれまでと同様に、その中心にいるのは、現在ドライバー、チームの両部門で選手権をリードしているレッドブルだ。

先週末に開催されたF1アブダビGP(11月4日決勝)の際、RB8(レッドブルの2012年仕様車)のノーズの最先端部分が、明らかに柔らかい「ゴムのような」素材でできていることを示している様子がとらえられた。

「ゴム製」レッドブルの様子をもっともよく確認できるのは、以下の映像だ。

http://img171.imageshack.us/img171/645/boomer.gif

http://www.auto.it/images/Articolo/93auto/C_5_Articolo_11971_paragrafi_paragrafo_0_testoParagrafo_1.gif

http://www.auto.it/images/Articolo/72auto/C_5_Articolo_11971_paragrafi_paragrafo_0_testoParagrafo_2.gif

イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』紙は、「これは合法なのか?」と疑問を呈している。そして『Tuttosport(トゥットスポルト)』は「それ(ノーズ)は硬くあるべき部分ではないのか?」とさらに疑問を投げかけている。

しかし、ドイツのモータースポーツ誌『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト )』の記者トビアス・グルーナーは、今回の件は「誤った警告」であると考えているようだ。というのも、ノーズの先端部の150mmは、F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が義務化しているクラッシュ・テスト(衝突時の安全性を確認するためのテスト)のためにいつも若干柔らかく仕上げられているからだ。

だが、グルーナーはレッドブルのライバルチームのエンジニアたちもまたレッドブルのノーズが映し出された映像に疑問を抱き、「少なくとも1チーム」はすでにFIAに対して通報したことも認識している。

これまでと同様に、今回の技術面に関する議論の中心にいる人物は、レッドブルの最高技術責任者であるエイドリアン・ニューイだ。レッドブルのライバルチームのひとつであるマクラーレンのルイス・ハミルトンですら、最近はニューイを「天才」と評している。

現役時代にニューイがデザインしたウィリアムズでF1世界王者となり、現在はイギリスのテレビ局で解説を行っているデーモン・ヒルも、「彼の(造った)クルマは、まさに芸術作品だよ」とハミルトンの意見に同調している。

「そんなに大げさに言いたくはないけれど、F1界のミケランジェロってところだね」とニューイを称えていた。

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