ロータスとの契約を1年延長したばかりのキミ・ライコネン(ロータス)であるが、古巣のマクラーレンかフェラーリに近い将来復帰することに含みを持たせている。
今シーズンF1に復帰を果たしたライコネンは、ブランクをまったく感じさせない走りで称賛を浴びている。しかし、まだ優勝には手が届いていない。
これまでF1で18勝を挙げているが、すべてマクラーレン(2002年から2006年)とフェラーリ(2007年から2009年)在籍時代に積み重ねたものだ。
先日ロータスがライコネンの残留を発表した後、ライコネンは『Telegraph(テレグラフ)』に対し、「僕は100パーセント満足していない」と打ち明けた。
さらに「F1で走っている限り勝ちたいし成功したい」と述べた。
それゆえ、ライコネンはチャンスがあればフェラーリあるいはマクラーレンへ復帰することを視野に入れている。ただ、両チームとの別れ際が友好的でなかったことも事実である。フェラーリに至っては、ライコネンとの契約が1年残っていながらフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)を後任のドライバーに迎え入れ、結果的にライコネンはF1引退へ追い込まれた。しかし、本人もそのことは十分承知なようだ。
「フェラーリはもう少しよい終わり方をしてくれてもよかった。でも当時のスタッフで今もフェラーリに残っている人たちとは非常に良い関係にあったから、今でも話をしに行ったりするよ」
また、将来に関しては「何が起こるかはわからない」とライコネンは言う。
「あとどのくらい現役を続けるのか自分でもわからない。ひょっとしたら、もうそんなに長くもないかもしれない」
一方で、マクラーレンも今後の移籍先候補の一つであると話す。ただ、これまでライコネンとマクラーレンの前チーム代表で現在はマクラーレン・グループの会長を務めるロン・デニスとの確執がいろいろとメディアで取りざたされてきた。
しかし、「物事にいろんな見方があるのは確かだけど、僕たちは今でも話はする」とライコネンは言う。
「デニスとけんかしたことなんて一度もないよ」
「みんなくだらない話を作るのに必死なだけさ。誰とも確執なんてないよ」