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MotoGP第16戦、ペドロサが今季6勝目

2012年10月22日(月)16:54 pm

雨の降りしきるなか始まった日曜日の決勝レースは、D.ペドロサ(レプソル・ホンダ・チーム)が勝利を収めた。今季6勝目を挙げたペドロサは、チャンピオンシップをリードするJ.ロレンソ(ヤマハ・ファクトリー・レーシング)が今回も2位で終えたことにより、ポイント差を23にまで短縮した。

ポールポジションスタートのロレンソは、リア用にソフトコンパウンドのウェットタイヤを装着してレースに挑み、序盤周回をリード。ペドロサはその直後にピタリと張りついて緊迫する周回が続いたが、10周目の最終コーナーでペドロサがオーバーテイク。トップに立って11周目に突入した。雨はいっそう激しさを増し、2番手を走るロレンソが危うく転倒しそうになる瞬間もあった。残り7周を残した段階で赤旗が提示され、レースは中断。20周予定の13周を消化した段階では全体の2/3を終了していないために、ルール上では残り周回を再開しなければならない。残り7周でレース再開する予定だったが、天候が回復せず、レースディレクションは安全上の判断からこれ以上の続行は無理と判断。13周終了時の順位で競技が成立した。

その結果、ペドロサが優勝。ロレンソが2位、13周終了時に3番手を走行していたC.ストーナー(レプソル・ホンダ・チーム)が3位となった。CRT勢の最上位は、A.エスパルガロ(パワーエレクトロニクス・アスパル)。シーズン自己ベストの8位という記録になった。

レース時の路面温度は32℃。フロント用タイヤは全選手がハードコンパウンドのウェットタイヤでレースに臨んだが、リアの選択肢はソフトコンパウンドとハードコンパウンドが、ちょうど半分ずつに分かれる結果になった。リア用にハードコンパウンドを選択したのは、ホンダの全4選手とドゥカティファクトリーの2名などを含む10名。ソフトコンパウンドの装着も10名だった。

今日の結果により、ロレンソの総獲得ポイントは330、ペドロサ307、ストーナー213、となっている。次戦オーストラリアGPは、同国南部のフィリップアイランドサーキット。10月26日(金)の午前からフリープラクティス1回目が始まる。

山田宏-株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネジャー
「今日のこの非常に難しいコンディションで素晴らしい勝利を収めたダニとレプソル・ホンダ・チームの皆さまに、お祝いを申し上げます。また、マレーシアの大勢のファンの前で、激しい雨の中を走りきった選手たちの勇敢な走りには、心からの賛辞を贈りたいと思います。負傷欠場の復帰から間がない状態にもかかわらず、ケーシーが再び表彰台を獲得したのも感動的でした。今回のレースウィークは、サーキットに大勢のファンが詰めかけてくださいました。アジアのこの地域でもMotoGPの人気が上昇しているのは、喜ばしいことです。次のレースは3週連続の3戦目、オーストラリアGPです。フィリップアイランドサーキットで、ホルヘとダニのチャンピオン争いは、さらにし烈になることでしょう」

東雅雄-株式会社ブリヂストン モータースポーツタイヤ開発チーフエンジニア
「今日は熱帯特有の天候で、MotoGPクラスのレース前とレース中に激しい雨が降りしきる一日になりました。レースでは、全選手がフロント用に、ブレーキングとコーナリングの安定性に優れているハードコンパウンドのウェットタイヤを装着しました。一方、リアはソフトとハードにコンパウンド選択が分かれました。ソフトは低温時のエッジグリップに優れ、ハードは耐久性で勝っています。ところが、今日のレースでは路面温度が高かったことと、13周で赤旗が提示されて中断したために、両選択肢の特性の違いはレース結果に大きな影響をもたらすには至りませんでした。
 今回の第16戦は、夜半やセッション間の雨の影響などでドライセッションでもグリップレベルは低く、チームや選手にとっては課題の多いレースウィークになりました。その結果、われわれが持ち込んだ全種類のタイヤが使用されることになったのです」

ダニ・ペドロサ-レプソル・ホンダ・チーム-優勝
「今日は本当に厳しいレースだった。序盤はホルヘについていくリズムを作るのが大変で、中盤周回で彼をパスしていい調子で走れるようになったけれども、雨がどんどん激しくなってきた。苛酷(かこく)なレースだったけれども、ウェットコンディションでの初勝利になったので感無量だ。チームには本当に感謝している」

今回の全ライダーへの供給タイヤ
[スリック]
フロント-ハード、エクストラハード
リア-ミディアム(左右対称)、ハード(左右非対称)
[ウェット]
ハード(メイン)、ソフト(予備)
(ブリヂストンのプレスリリースより)

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