フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は、もっと集中するためにシーズン最後の4戦を「メディア規制」を敷いて戦う、とドイツの『Bild(ビルト)』紙が伝えている。
アロンソは、ドライバーズランキングで大きなリードをもって首位だったが、2位のセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が韓国GP(10月14日決勝)で3連勝を飾ったことで、ついに首位を明け渡した。シーズンは残り6週間で、インドGP(10月28日決勝)、アブダビGP(11月4日決勝)、アメリカGP(11月18日決勝)、ブラジルGP(11月25日決勝)の4戦を残すのみとなったが、記事によると、アロンソはその間インタビューを受けないだろうという。
また、アロンソは11月末のシーズン最終戦まで、フェラーリのスポンサーとつきあう時間も削るだろうと『Bild(ビルト)』は伝えている。
韓国GPで3位になったアロンソは、表彰台で落胆した表情を見せた。しかし、ベッテルに対して6ポイント差を縮めるのは「ものすごく難しい」と認めながらも、まだ終わりではないと話している。
「大事なことは、インテルラゴス(最終戦ブラジルGP)でフィニッシュラインを越えるときに、1番になっていることだ」というアロンソの言葉を『El Mundo(ムンド)』紙が伝えている。
ベッテルがシンガポールGP、日本GP、韓国GPで3連勝を果たし「完ぺきな週末」を送ったが、今後これが続くことはないとアロンソ考えている。
「(3連勝に)お祝いを言うよ」とアロンソはベッテルについて語った。「だけど、これほど長く何もかもがうまくいっている時には、必ず遅かれ早かれ何かが起きるものなんだ」
コース外で心理的な駆け引きをしようとしているアロンソだが、残り数戦ではこうした戦いも緊迫するチャンピオン争いを彩ることになるだろう。しかしライバルのベッテルは、韓国GPのレース後に敗れたアロンソが潔い態度を見せたことを明かした。
「“よくやった”と言われたよ。それだけだ」とベッテルは『Bild(ビルト)』に語った。
「とてもフェアにお祝いを言ってくれたよ。マーク(ウェバー/チームメート)もだ。そういうフェアな態度は好きだよ。たとえお互いに戦ってあきらめないとしても、敬意を示すんだ」
「負ける日もある。でもそれもF1の一部だ」
アロンソの電話番号を知っているかと聞かれると、ベッテルはこう答えた。「知らない。でも、ほかのドライバーのもあまり知らないからね!」