レース中の接触や違反に対してペナルティーを下す審査員が、レース開始直後のクラッシュを連発するロメ・グロジャン(ロータス)に対し、14日(日)決勝の韓国GPでは1コーナーでクラッシュしないようにと警告を発している。
ベルギーGP決勝のスタート直後に発生した多重事故の原因を作ったとしてイタリアGP欠場のペナルティーを受けたグロジャン。さらに、日本GPでは、再びスタート直後の1、2コーナーで他車に接触、後続のクルマが行き場を失いさらなるクラッシュが起きた。なかにはリタイアしたドライバーもいる。グロジャンは、10秒のストップ・アンド・ゴー・ペナルティー(レース中にピットで10秒以上停止する)を受けたが、この罰則が軽いという意見もあった。
1995年から審査員を務めているベテランであるポール・ギュターは、『Blick(ブリック)』に対して「グロジャンに警告を発した」ことを明かした。
「もう一度クラッシュしたときには、グロジャンはこれまで以上の厳しい状況に置かれることになる」
鈴鹿でのクラッシュには所属先ロータスも「いい顔をしていない」と、グロジャン本人も認めている。
「チームから喜ばしいことではない、と言われた。僕もこの状況を喜んでいないよ」
「ロータスには550人の従業員がいて、僕は状況を理解しているし、それを解決できるのは僕だけなんだ」
また、日本GPでのクラッシュで犠牲になりグロジャンのことを「1コーナーの狂人」と呼んだマーク・ウェバー(レッドブル)がレース後にグロジャンを訪ねたとの報道を、グロジャンは認めている。
「ウェバーの声明は読んでないけれど、ウェバーはレースが終わった後に僕の部屋に来たよ。いらだっていたみたいだけど、いつも通りだった」
「僕はひたすら謝ったよ。それしかできないからね。ニュースとかは読まないけれど、この状況を打開できたら僕はきっと強くなれる」とグロジャンは締めくくった。