空力テスト走行中にトラックの荷台に正面から衝突し、右目を失う重傷を負ったマルシャの女性テストドライバー、マリア・デ・ビロタが、自身の顔を事故後初めて見た時、「怖かった」と明かした。
デ・ビロタは今年初めに起こった事故後、初めてとなるインタビューをスペインの週刊誌『Hola!(オラ)』から受けた。
短く髪を切り、失った右目の上に眼帯をしたデ・ビロタが同紙の表紙を飾っている。
「初めて鏡を見た日、104針も縫った跡があって、糸は黒ずんでいてヨットのロープで縫ったみたいだったわ。そして右目はなかったの」
「とても怖かったわ。でも私はこのレースには勝ったの、だってまだ生きているから」
同紙はデ・ビロタが事故を詳細まで覚えていると伝えており、詳細は11日(木)の記者会見で明かされるとした。また、現時点ではレースに戻る可能性もあるという。
「今はひとつしか目がないけれど、前よりもいろんな事に気がつくようになったわ。今までは、私の人生は時間との戦いだったけど、今は立ち止まって見方を変えなきゃいけないって知ったの」
デ・ビロタにはもう2つの手術が待っている。ひとつは頭蓋骨の負傷のため、もうひとつは失った目の周りの再生手術だ。そして、まだ頭痛に悩まされているという。
「この目を失ったのには理由があると思うの。これからの私の人生に何かがまっているのよ、そう確信しているわ」とデ・ビロタは締めくくった。