かつてマクラーレンやレッドブルで活躍した元F1ドライバーのデビッド・クルサードが、同郷のスコットランド人ドライバーであるポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)について、まだトップチームのシートを狙えるドライバーだと考えているようだ。
このほどセルジオ・ペレス(ザウバー)が来季ルイス・ハミルトン(マクラーレン)の後任としてマクラーレンに移籍することが明らかとなったが、クルサードはかつて長年にわたってドライバーを務めていたマクラーレンが、ディ・レスタについてもハミルトンの後任候補として目をつけていたと信じている。
マクラーレンでは2010年シーズン以降、ハミルトンとジェンソン・バトン(マクラーレン)というイギリス人ドライバーによるラインアップを組んでいたものの、クルサードはディ・レスタの国籍が彼にとって不利に働いたと考えているようだ。
クルサードは『Telegraph(テレグラフ)』に寄せたコラムの中で次のように書いている。
「マクラーレンはスポンサーに関して、これまでずっとできる限りイギリスから資金を得ようとしてきていた。そして、ペレスは、ドライバーとしての才能には疑う余地はないということは別にしても、それ(スポンサー)に関して、何かの別の形を申し出たんじゃないかと感じているよ」
このクルサードのコメントはおそらく、ペレスに関して現在ささやかれているうわさについて語ったものだろう。そのうわさとは、現在マクラーレンのタイトルスポンサーを務めているボーダフォンがそのスポンサーシップを継続するかどうか不透明だと言われている中で、今回マクラーレンがハミルトンの後任ドライバーとしてペレスを選んだということは、ペレスが最終的には自分のスポンサーであるテルメックスをはじめとするメキシコの資金を持ち込むことになるのではないか、というものだ。
マクラーレンのチーム代表であるマーティン・ウィットマーシュも、ディ・レスタが候補者のひとりであったことを認め、次のように語っている。
「私はポール(ディ・レスタ)のことをとてもよく知っているし、彼の評価を行ったことも事実だ。だが、その方向で話を進めるには、ちょっとイギリスをテーマとし続けすぎていたようだ」
マクラーレンはもう無理だとしても、フェラーリはどうか? うわさではフェリペ・マッサが来季もフェラーリにとどまることになりそうだと言われているものの、クルサードはディ・レスタがまだマッサの後任候補であると考えている。
「いいと思うよ。ひいき目に見ているかもしれないが、ポールはうってつけだと思うよ」とクルサードはコメントしている。