相変わらずルイス・ハミルトン(マクラーレン)を中心とする2013年ストーブリーグ(ドライバーの移籍や契約更新の情報など)が停滞を続けるうちに、来季グリッドは下位チームから形が見えつつある。
ドイツの自動車専門誌『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、父親の豊富な資金力を得てGP2に参戦中で、新たにマルシャの控えドライバーに就任したマックス・チルトン(イギリス)が、来年はレースドライバーに昇格しそうだ。
ティモ・グロック(マルシャ)は契約が残っており、シャルル・ピックがチームを離れることになりそうだ。しかし、ピック自身も多くのスポンサーを抱えており、ビタリー・ペトロフ(ケーターハム)を退けてケーターハムに加入するといううわさがでている。これまでペトロフを支えてきたロシアの出資者たちは、F1から手を引くことになり、ペトロフのマネジャーがシートを確保するのは難しいだろうと示唆していた。また、ピックが小林可夢偉(ザウバー)のシートを狙っていると伝えられている。
ところで、先ごろチームオーナーのトニー・フェルナンデスが元ルノー・スポールのシリル・アビトブールをCEOに指名したばかりのケーターハム。ヘイキ・コバライネン残留を望む彼らだが、才能を高く買われるコバライネンが移籍した場合、トヨタでWEC(世界耐久選手権)ハイブリッドプロジェクトの一員であるセバスチャン・ブエミ(レッドブルの控えドライバー)が代わりの候補だと同誌は伝えている。
ブエミと共に昨年トロ・ロッソを解雇され、現在はピレリでテスト・ドライバーを務めるかたわら、英『BBC』ラジオでF1解説をしているハイメ・アルグエルスアリも、来季F1復帰のうわさがある。かなりのスポンサーを集めたとされ、どうやらザウバーに持ち込むつもりらしい。
今季ワールド・シリーズbyルノーでランキングトップのオランダ人、ロビン・フリジンズは、来季F1で控えドライバーのシートを狙っている。
また、ポール・ディ・レスタとニコ・ヒュルケンベルグのふたりをキープしたい、フォース・インディア。しかし、資金に余裕のある上位チームとの交渉により、中途解雇で支払われる違約金にも魅力を感じている。
その結果、もしコクピットに空きが生じたら誰が収まるのか。『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、前述のブエミとアルグエルスアリに加え、以前フォース・インディアに所属したエイドリアン・スーティルを候補としてあげている。