アロンソの実力はシューマッハより上
フェルナンド・アロンソ（フェラーリ）とミハエル・シューマッハ（メルセデスAMG）両ドライバーでタイトル獲得の経験があるフラビオ・ブリアトーレは、アロンソがシューマッハより優れていると考えているようだ。
「彼（アロンソ）は過去20年で最高のドライバーだ」
こう話すのは1980年代から約20年間に渡ってF1に携わり、かつてのベネトンとルノー（現ロータス）でチーム代表を務めたブリアトーレである。
ブリアトーレは、イタリアの『Sky sports 24（スカイ・スポーツ24）』に対して、「（アロンソは）シューマッハより上だが、これは究極レベルでの話であって、ふたりの間に差はほとんど無い」と語った。
「とは言っても、フェルナンド（アロンソ）はどんなにプレッシャーのかかる場面でもほとんどミスを犯さないし、レースで受ける彼の印象には目を見張るものがある」
ブリアトーレは、「チームがレース戦略を間違えることもある。しかし、そんな時でも、そのミスを帳消しにできる力がある」と話し、さらに次のように続けた。
「先頭を走っているレースでは、フェルナンドは90パーセントの確率で勝つ。たとえクルマに競争力が無くてもね」
「彼はレースにすべてを懸けている」と加えた。
アロンソは今シーズンのタイトルを獲得できるとブリアトーレは考えているが、「少なくとももう1度チャンピオンになるためには、フェラーリはクルマを改善させなければならない。せめて（チーム部門の）コンストラクターズ選手権で2位のマクラーレンよりも上を狙う必要がある」と指摘する。
「レースで1位か2位になればたくさんのポイントを獲得できるけれど、それ以下だとポイントはわずかだ」
レッドブル優勢の時代は終わったかとの問いに「そんなことはない」とブリアトーレは主張した。一方で、今年大躍進のザウバーを「資金力は関係ないという証」として称賛している。
ロメ・グロジャン（ロータス）は、今週末に行われるシンガポールGP（23日決勝）でFIA（F1を統括する国際自動車連盟）による1レースの出場停止から復帰する。かつてブリアトーレの指揮下でF1の下位カテゴリー時代にチャンピオンになったことのあるグロジャンだが、彼に対するFIAの制裁を「連盟はよい判断を下した」とブリアトーレは評価した。
「彼（グロジャン）は、クルマをあたかも自分のもののように扱う。ロータスの人々の仕事に対して敬意を表し、感謝することを学ばなければダメだ。あまりにも多くのアクシデントを起こし過ぎる」と懸念を示した。
「アロンソだったらどうなっていたか、見てみたいね」と語った。
