セバスチャン・ベッテル(レッドブル)の3年連続F1チャンピオンの可能性が遠のきつつある。ニキ・ラウダが語った。
長きにわたるF1史において、3年以上連続してF1チャンピオンに輝いたドライバーは2人しかいない。ファン・マヌエル・ファンジオ(1954年~1957年の4年連続)とミハエル・シューマッハ(2000年~2004年の5年連続)だ。
去年と一昨年の2年連続F1チャンピオンであるベッテルは、史上3人目を目指して今シーズンを戦っているが、残り7戦しかないことを考慮すると、その実現は難しいだろうとラウダは考えているようだ。
オーストリアの『Osterreich(エスターライヒ)』紙に対して、ラウダはこう語っている。
「信頼性の問題が、ベッテルのタイトル争いの大きな足かせとなった」
そしてヨーロッパGP(第8戦)とイタリアGP(第13戦)において発生した、発電のパーツであるオルタネーターのトラブルについて言及しつつ、ラウダは次のように続けた。
「トラブルは起きてしまうものだ。しかし即座に直す必要があり、二度と発生しないよう努めなければならない」
現在トップを行くフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とベッテルとの差は39ポイント。これは残りのレースごとにアロンソよりも5.6ポイントずつ多く獲得していかない限り、ベッテルがアロンソを上回れないことを意味している。
ラウダは「理論上はベッテルのチャンピオンシップが終わったというわけではない」としながらも、「しかし実質的には…」と歯切れが悪い状態だ。
なお現在のタイトル争いについてラウダは、次のように述べている。
「アロンソがタイトル獲得へと突き進んでいることは明らかだ。フェラーリには一貫性がある」
しかし現在ベストなマシンはマクラーレンだと考えているようだ。
「彼らは最強のマシンを持っている。開発スピードも最速だ」とラウダは締めくくった。