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NASCARスプリントカップ第26戦 Federated Auto Parts 400 ボウヤーが今季2勝目

2012年09月11日(火)7:02 am

9月8日(土)、米国東部バージニア州リッチモンドのリッチモンド・インターナショナル・レースウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第26戦「Federated Auto Parts 400」が開催された。

年間36戦で争われるスプリント・カップ・シリーズは、終盤の10戦で、それまでのランキング上位12台がポイントをリセットしてタイトルを争う、“チェイス・フォー・ザ・スプリント・カップ”(通称チェイス)というシステムが採用されている。今大会はこの“チェイス”前の最後のレースとなり、全ての“チェイス”ドライバーが決定する。

トヨタ勢は既にデニー・ハムリン、マーティン・トゥルークス・Jr.、クリント・ボウヤーの3名が“チェイス”入りを確定。ランキング12位につけているカイル・ブッシュが最後の椅子を争っている。年に2回開催されるリッチモンド戦、春の大会は3連勝中、過去4勝とリッチモンドを得意とするKy.ブッシュの活躍に期待がかかった。

7日(金)2度の練習走行とネイションワイド・シリーズの予選を経て、午後5時35分からスプリント・カップ・シリーズの予選が実施。ボウヤーが4番手、マーク・マーティンが6番手、ハムリン7番手、ロガーノ8番手、トゥルークス・Jr.が9番手と好グリッドを確保。“チェイス”入りを狙うKy.ブッシュは15番手グリッドとなり、12台の“トヨタ カムリ”が決勝へと進んだ。

8日(土)はあいにくの雨模様。雨が止んだところでジェットドライヤーカーで路面を乾燥させ、予定よりも1時間半ほど遅れた午後9時31分に0.75マイルオーバルを400周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースのスタートが切られた。
第4ターンにまだ濡れているところが残っていたため、安全を確認するために、イエローコーションのままレースはスタート。7周目にグリーンフラッグが振られ、本格戦が開始された。

序盤戦はボウヤーが2位、ハムリン3位、トゥルークス・Jr.4位とポジションを上げ、激しい順位争いを展開。Ky.ブッシュもトップ10圏内に浮上。59周目にはハムリンが首位に立った。

ハムリンが首位を争い、ボウヤーが3位につけていた138周目、降雨によりイエローコーション。10周以上に渡るイエローコーションで様子を見ていたが、雨脚は強くなり、152周目に赤旗中断となった。

その後50分あまりの中断を経て、午後11時36分にレース再開。再スタート直後こそ首位の座を譲ったハムリンだったが、すぐに首位を奪い返し快走。ボウヤーとトゥルークス・Jr.が続き、“トヨタ カムリ”がトップ3を占めてレースは折り返しの200周を迎えた。

各車がグリーン下でのピットを終えた235周目、4位を走行していたボウヤーが、周回遅れとなっていた元F1ドライバー、ファン・モントーヤ(シボレー)をパスしようとした際に接触し、左リアタイヤをパンク。スピンを喫し、イエローコーションとなった。

再スタートでは3位のトゥルークス・Jr.がハムリンに続き、バトルの末に首位を奪取。しかし、この日速さを見せたハムリンは、248周目に首位を奪還した。

276周目、再び雨が降り始めイエローコーション。既に午前1時を回っており、首位につけていたハムリン、3位のトゥルークス・Jr.ら上位勢は、そのままレースが終了する可能性を読んでコース上に残ったが、13位につけていたボウヤーらはピットへ。

結局雨は強くならず、ハムリンはグリーンフラッグ直前の282周目にピットへと向かい、16位へと後退。ボウヤーが5位へとポジションを上げた。

再スタート後、ボウヤーは見事な追い上げを見せ313周目には首位に浮上。
“チェイス”争いで注目を集めるKy.ブッシュは、335周目にグリーン下で最後のピットインを行ったが、ここでタイヤを止めるラグナットを失うピット作業アクシデント。2周遅れとなってしまった。

レースも終盤に近づくと、ボウヤーにハムリン、マーティンが続き、上位勢は燃費戦の様相を呈してきた。一方で、Ky.ブッシュと、“チェイス”入りを争うジェフ・ゴードン(シボレー)とのポイント争いも加熱。レース前12ポイントのアドバンテージを持っていたKy.ブッシュは2周遅れで17位前後を走行。上位につけるJ.ゴードンと、周回ごとに僅差での“チェイス”争いを繰り広げることとなった。

トップ3につけていた“トヨタ カムリ”勢のうち、ハムリンは残り8周でついに給油のためピットへ向かい、後退。しかし、ボウヤーとマーティンは徹底した燃費作戦で走り抜き、ボウヤーはトップでチェッカー。今季2勝目を挙げた。マーティンは3位。Ky.ブッシュは1周遅れの16位でフィニッシュしたが、J.ゴードンが2位に入ったため、僅か3ポイント及ばず、惜しくも“チェイス”入りを逃すこととなった。

“チェイス”は12名のドライバーが2000点にポイントをリセット。今季の勝利数×3ポイントがボーナスとして加えられるため、最多の4勝を挙げているハムリンはランキングトップで“チェイス”開幕を迎えることとなった。

いよいよ“チェイス”がスタートする次戦第27戦は9月16日(日)、米国中部イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイで行われる。

クリント・ボウヤー:
「信じられない。チームスタッフ、チームメイト、クルーチーフ全員を本当に誇らしく思う。今年からの全く新しいチームにもかかわらず、こうして再びヴィクトリーレーンに経つことができた。先週末はチェイス入りを決めたが多くの不運にも見舞われ良くないレースとなってしまった。しかしこのレースで勝ち、良い感触の状態でチェイスに臨むことができる。私に接触してきたファン・パブロ(モントーヤ)には感謝している。2位か3位を走行していたとき、彼が接触してきて左リアタイヤがパンクしてしまった。しかし、幸運にもスピンしただけで済み、コーションを得て周回遅れにならずにレースに復帰し、勝つことができた。このスポーツは絶対に諦めないことが大事だ」

(トヨタ・プレスリリース)

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