2012年F1第13戦イタリアGPが9月9日(日)、モンツァ・サーキット(1周/5.793km)で3日目を迎え、現地時間14時(日本時間21時)から決勝が行われた結果、ルイス・ハミルトンがポール・トゥー・ウィン、今季3勝目を果たした。
レース開始時の天候は晴れ、気温28℃、路面温度は39℃。
前日の予選で4番手タイムだったポール・ディ・レスタ (フォース・インディア)は、第12戦ベルギーGP後にギアボックスを交換したためモンツァで5グリッド降格、9番手からのスタート。さらに予選12番手タイムのパストール・マルドナード(ウィリアムズ)は、ベルギーGP決勝スタート時のフライング、およびレース中に起きた他車との接触で10グリッド下げられ、22番手からのスタートとなっている。
また、タイヤ選択はプライム(ハード側)がハード、オプション(ソフト側)はミディアムとなっている。供給元のピレリでは、レース中の交換を1回と予想していた。上位マシンはほとんどがミディアム。ただ、12番手セルジオ・ペレス(ザウバー)をはじめ、4台がハードでのスタートだ。
シグナルが消えると、フェリペ・マッサ(フェラーリ)が目ざましい出だしでジェンソン・バトン(マクラーレン)をかわし、トップのルイス・ハミルトン(マクラーレン)にほぼ並びかけて、2番手で第1コーナーに飛び込んだ。中団ではフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が見事なスタートで、2周目までに7番手まで浮上している。
53周のレース、3周を終了した時点で順位はハミルトン、マッサ、バトン、ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、アロンソ、キミ・ライコネン(ロータス)、小林可夢偉(ザウバー)、ディ・レスタ、ペレス。
9周目、メインストレートエンドで下位のジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソ)が単独スピン、縁石に乗って大きくジャンプした末に激しく落下、辛うじてストップしたが、リタイアとなった。
アロンソに抜かれて6番手を走行中のシューマッハだが、DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)の不調に加え、ブレーキングも不安定でいかにもタイヤがつらそうだ。15周目に13番手ロズベルグがピットイン、ミディアムからハードへ。その1周後にはシューマッハも。メルセデスAMGは2ストップ作戦か。ペレスに抜かれて8番手に落ちたライコネンが18周を終えてピットイン。やはりミディアムからハードへ。
19周目、バトンがロッジアのシケインでマッサをパス、2番手を取り戻し、この周回を終えてピットイン。新品のハードに履き替えてコースへ。21周目に3番手ベッテルと4番手アロンソが同時にピットイン。両者ハードにスイッチ、やはりほぼ同じタイミングでピットアウトしていった。その後方では可夢偉もタイヤ交換をしている。
23周目にバトンがピット、ハードへスイッチしたが、右フロントの交換にやや手間取った。翌周にはトップのハミルトンが入る。マクラーレンは1-2をキープだ。
26周目、アロンソがベッテルと激しい闘い。29周目にベッテルをパスして4番手へ。ただ、その前にアロンソはベッテルによってコースを押し出されていて、レース中の審議となった。
レースは30周目。コース上の全車がピットインを終えて順位はトップにハミルトン、2番手バトン、以下マッサ、アロンソ、ベッテル、シューマッハ、ライコネン、ペレス、ロズベルグ、ウェバーがトップ10。可夢偉は12番手だ。このあとベッテルにはドライブスルーのペナルティーが下っている。
34周目、バトンが突如パラボリカの手前でストップ。マクラーレンの牙城がくずれた。バトンは無線で、「No drive(駆動力を失った)」とひと言。首位ハミルトンと2番手マッサの差は12秒ある。
38周目、シューマッハが2回目のピット。ハードからハードへの交換だ。翌周にはロズベルグも同じくハードに履き替える。この結果、可夢偉は9番手に上がるが、数周後には抜き返されて11番手に逆戻り。
40周目、アロンソが第1コーナーでマッサを抜いて2番手へ。選手権を考えると当然の流れだ。その後方ではペレスが激しい追い上げ。44周目、マッサに襲いかかって3番手に。今度はアロンソに迫り、46周目、アスカリでアロンソを攻略して2番手に上がった。
48周目、ベッテルがメインストレートの内側でマシントラブル、ストップ。バトンと並んで痛すぎるノーポイントだ。レース残り2周、ウェバーがアスカリ出口で360度スピン。スロー走行でピットへ向かう。レッドブルは全滅となった。
トップのハミルトンは盤石のレース運びで53周を終え、チェッカーをくぐる。2位に殊勲のペレス。3位にアロンソ。4位マッサ。5位にライコネン。6位シューマッハ。7位ロズベルグ。8位ディ・レスタ。可夢偉は9位でフィニッシュ。10位にはブルーノ・セナ(ウィリアムズ)が入った。
・F1第13戦イタリアGP終了後ランキング
・【結果】F1第13戦イタリアGP決勝、各ドライバーのタイム、タイム差など
・F1第13戦イタリアGP決勝の結果