11年前にベルギーGPで起きた大事故がF1引退のきっかけとなったルチアーノ・ブルティが、重い口を開けて当時の様子を語った。
2001年ベルギーGP、ブルティとエディー・アーバインが激しいバトル中に接触、ブルティのマシンは身の毛もよだつスピードでバリアに正面衝突した。
「元気になるまで2年もかかったよ」と現在テレビ解説者として活躍するブルティは話す。
その後フェラーリのテストドライバーとなったブルティだが、二度と実戦に復帰することはなかった。
「最初の4ヶ月は最悪だった。発作を抑えるために薬を飲むしかなかった」とブラジルのモータースポーツ情報専門サイト『Totalrace(トータルレース)』に語るブルティ。
「それはもう悲惨な思い出だよ。これがまたキツい薬でさ。よく混乱したのを覚えているよ。あとは言い間違えだ。例えば"電気を消す"と言わなきゃいけないところを“電気を切る”と言ったりね」
レースやアクシデントのことは記憶にないというブルティ。最初に覚えているのは、事故から3日後、薬によるこん睡状態から覚め、ルーベンス・バリチェロの姿が目に入ったこと。バリチェロは前の晩、病室の床に寝ていたという。