トロ・ロッソの技術責任者、ジョルジオ・アスカネリの後任が近々発表されそうだ。
トロ・ロッソは夏休み前の2戦、ドイツGPとハンガリーGPを技術責任者不在で戦った。表向きには「休暇」のため不在とされているアスカネリだが、フェラーリに移籍するのではないかといううわさもある。その後任として有力視されているのは、2月までザウバーでテクニカル・ディレクターを務めていたジェームス・キーだ。
この問題について、トロ・ロッソのドライバー、ダニエル・リチャルドの言葉をオーストラリアの『AAP通信』が伝えている。
「休みの間に解決するのかどうか(分からない)」
「(アスカネリのチーム離脱は)いいタイミングだったかもしれないね。少し時間があくから、みんな考え直すことができる」
「うまくいくかもしれないよ。スパに行ってみたら、またすべて普通に戻っているかも。それか、少し変化があるかもしれないね」
記者のピーター・ヘスラーは、キーが9月1日(土)からトロ・ロッソでの仕事を始める可能性があるとドイツの『Speed Week(スピード・ウィーク)』誌に書いている。
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は、トロ・ロッソの戦略やマシン開発の方向性についてチームに賛同できなかったためにアスカネリはチームを離れたのではないかと伝えた。
トロ・ロッソは、昨年末にハイメ・アルグエルスアリとセバスチャン・ブエミの2人のドライバーを同時に解雇して物議をかもした。今シーズンは、F1で2年目のリチャルドとルーキーのジャン・エリック・ベルニュに代わったが、トロ・ロッソが獲得したのはたった6ポイントにとどまっている。
「ドライバーがあまりにも経験不足なのか、それともクルマがひどいのか?」と『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は問題を投げかけ、「実際のところは、おそらくその中間だ」と続けた。
だが、レッドブルのモータースポーツアドバイザーで、姉妹チームであるトロ・ロッソのドライバーラインアップを決めたヘルムート・マルコは、ドライバーをかばっている。
「雨が降れば、彼らは速い」とマルコは指摘。「彼らにそれだけの力があることを示している」
「エンジニアが、排気周りの開発について方向性を誤ったんだ」とマルコは話している。