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MotoGP第12戦決勝、ペドロサが2連勝

2012年08月27日(月)16:51 pm

13万9,000人の大観衆が詰めかけた第12戦の決勝レースは、D・ペドロサ(レプソル・ホンダ・チーム)とJ・ロレンソ(ヤマハ・ファクトリー・レーシング)が最終ラップの最終コーナーまで息詰まる戦いを繰り広げた。全22周回の最終ラップ最終セクションで激しい攻防を制したペドロサは、前戦インディアナポリスGPに引き続き2連勝。チャンピオンシップポイントでもロレンソとの差を13点に縮め、2012年の王座の行方はさらに混沌(こんとん)とした様相を呈してきた。

今日のレースではペドロサとロレンソが序盤から後続を引き離した。前半周回ではロレンソ-ペドロサという位置で、互いにレース中の最速ラップタイムを更新し合いながら異次元のバトルを展開。両選手のタイム更新は6周にわたって続いた。8周目にはともに自己ベストタイムをマークしたが、ペドロサを0.074秒上回る1分56秒274を刻んだロレンソのタイムが新たなファステストラップとして記録されることになった。

11周目にはペドロサが前に出たものの、ロレンソもピタリと背後に張り付いたまま離れることなく周回が推移していった。最終ラップでは勝負を仕掛けたロレンソが前に出るものの、最終コーナーではペドロサが劇的な再逆転を見せ、わずか0.178秒早くチェッカーを受け、勝利をもぎ取った。

3位はカル・クラッチロー(モンスター・ヤマハ Tech3)。ペドロサとロレンソからは少し離れたものの、ミスのない安定した走りで記念すべきMotoGP初表彰台を獲得した。CRT勢最上位はR・デ・プニエ(パワーエレクトロニクス・アスパル)が、8位でチェッカーを受けた。

決勝日の天候は、昨夜以来の雨が午前中まで続いたために、グリップレベルは理想的とはいえない状態だった。雨が上がってやがてコンディションはドライに変わったものの、曇天に覆われたブルノサーキット一帯は気温・路面温度ともに低いままだった。選手たちのタイヤチョイスもこの状況を考慮して、リアタイヤについてはエッジグリップとウォームアップ性能を重視し、全員が柔らかめ選択肢のミディアムコンパウンドを装着した。フロントタイヤも、ブレーキングとコーナリングの安定性で優(まさ)る硬め選択肢のエクストラハードコンパウンドで全選手がレースに臨んだ。今日の路面状態は、上記の通り決して望ましいものではなかったが、2012年スペックのブリヂストンタイヤはさらに幅広い温度域に対応できるようになったため、今日のような冷えた路面でも1000ccマシンのパワーを効果的に路面に伝えることができたといえるだろう。

次戦の第13戦サンマリノGPは、イタリアのミザノ国際サーキットで3週間後の9月16日に決勝レースが行われる。

青木信治-株式会社ブリヂストン モータースポーツタイヤ開発マネジャー
「今日の天候は気象予報どおりの状況になりました。昨日の予選は今日と類似したコンディションで、その際に各チームがレースシミュレーションが、決勝レースに向けたセットアップを積み上げに有効だったと思います。今日の温度条件は低かったために、全選手がフロントには硬め、リアには柔らかめというコンパウンドを選択してレースに臨みました。今日のコンディションを考えれば、この組み合わせがフロントの安定性とリアのエッジグリップの双方で最善の組み合わせだったといえるでしょう。決して理想的とは言えないコンディション下でも、これらのタイヤ選択は非常によく作動しました。ファステストラップの更新や、昨年より25秒も短縮した総レースタイムは、2012年スペックのタイヤが1000ccマシンのパワーを存分に路面に伝えていたことを示していると思います。レースは終了しましたが、明日は事後テストという重要な仕事が残っています。このテストには、新しいコンパウンドを投入する予定です。選手やチームからどのような評価をいただけるのか、今から楽しみです」

ダニ・ペドロサ-レプソル・ホンダ・チーム-優勝
「とても厳しい最終ラップだった。ホルヘは旋回速度が速く、すぐ後ろに彼の排気音が迫っているのもしっかりと聞こえていた。少しでも隙を見せると狙ってくるのは分かっていて、少しイン側を開けてしまったときに、案の定オーバーテイクを仕掛けてきた。最終コーナーの進入はギリギリの攻防になったけれども、僕は自分のラインを守り抜いてレースに勝つことができた。この勝利はチームのためにもうれしいけれども、今日は父の誕生日なので、喜びもひとしおだよ」

[スリック]
フロント-ソフト、ミディアム、エクストラハード
リア(左右非対称)-ミディアム、ハード
[ウェット]
ソフト(メイン)、ハード(予備)

(ブリヂストンのプレスリリースより)

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