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カーティケヤン「僕たちは確実に前進している」

2012年08月21日(火)16:42 pm

HRTは昨シーズン終了後からチーム再建を目指した大改造を行ってきた。本拠地をスペインへ移転し、事実上すべてのスタッフを入れ替え、新しいドライバーも迎えた。しかし、すべてが一新される中、唯一このプロセスを最初から見守ってきた者がいた。インド人ドライバーのナレイン・カーティケヤンである。

カーティケヤンは、HRTでの2シーズン目をチームの正ドライバーとして戦っている。カーティケヤンがこれまでチームで培ってきた経験は、F112(HRTの2012年型車)を強化し、進化させるのに今では不可欠となった。シーズンの中間地点に到達した今、カーティケヤンがチームとともに前半戦を振り返る。

Q:今年はHRTで2シーズン目となりますね。チームがいかに変わったか誰よりもよくご存じだと思います。このチーム再建プロセスはどのようなものでしたか?

カーティケヤン:この改革は大がかりでかつ先進的なものだった。今ではチーム全体が一つ屋根の下にいるし、施設も非常に充実している。もし訪れる機会があったら、とても真剣なF1チームの決意を感じ取れると思うよ。

カーティケヤン:今回の大改革を実現させたチームの経営陣に満点をあげたい。自分がこの発展中のチームの一員だなんてとても幸運なこと。まだまだやらなければならないことは山積みだけど、僕たちは確実に前進しているよ。

Q:シーズンの半分を消化しましたが、前半戦をご自身でどう評価しますか?

カーティケヤン:僕の決勝レースでのパフォーマンスはとてもよかったと思う。モナコで15位になったしね。でも予選の走りは正直少し劣っていた。今、ペドロ(デ・ラ・ロサ/チームメート)よりもおよそコンマ3秒遅い。後半戦では間違いなくまずそこを改善しないといけない。

カーティケヤン:僕はピレリ製タイヤに慣れるのに苦労しているけど、ペドロにはピレリとマクラーレンで得た豊富な経験がある。彼は本当に素晴らしいドライバーでほとんどミスを犯さないから、自分のドライビングを高めるためにも彼から学ばないとね。

Q:チームもクルマも一新されましたが、それぞれについて一番驚いたことを教えてください。

カーティケヤン:クルマは必要最低限のかなりシンプルなものになるだろうと分かっていたけど、信頼性がとてもいいことに驚いた。それにまだ改善の余地が十分にあると思う。

カーティケヤン:チームにはクルマ以上に驚かされたよ。スタッフの85%を入れ替えるのは決してたやすいことではないはず。でもチーム内にはF1の経験豊かなスタッフと多くのことを吸収しようとする若いスタッフの絶妙なチームワークがあるんだ。全員のプロ意識がとても高くて、彼らと共に仕事できるのはこの上ない喜びだよ。

Q:チームメートについてお聞かせ下さい。何か印象深いことなどありますか?

カーティケヤン:ペドロは経験豊富な素晴らしいドライバーで、彼の走りは堅実だけど速い。

カーティケヤン:ダニ(クロス/テストドライバー)とマ(チンホワ/育成ドライバー)は2人とも才能あふれる若きドライバー。まだ学ぶことは多いけど実にいい人たちだよ。僕たちは小さな家族みたいで、一緒に働くことを心底楽しんでいるんだ。

Q:開幕当初は大変でしたけど、そこからの進歩は誰の目からも明らかでした。ここまでの戦いぶりを自己採点するとしたら、10点中何点つけますか?

カーティケヤン:普通にシーズン開幕を迎えていたら開幕戦の出来ももっとよかっただろうって誰しもが思っている。必須であったチームの再建やその他もろもろの引き継ぎ等があって正直無理だった。

カーティケヤン:開幕戦のオーストラリアまでにクルマを間に合わせること自体が1つの功績だった。そこから僕たちはレースごとに目覚ましい進歩を遂げている。今の自分には6点か7点をつけるかな。もし予選でのパフォーマンスを改善できたら8点か9点をあげたいね。

Q:母国グランプリとなった昨年のインドGPでのパフォーマンスは素晴らしいものでした。継続性と自信をより一層得たいま、今年のインドGP(10月28日決勝)に期待することは何ですか?

カーティケヤン:インドGPの頃にはマシンももっと改善されているだろうから、「去年よりもいいパフォーマンス」とでも言っておこうかな。間違いなく僕にとって一番大切なレースだし、最善を尽くす。僕の期待はいつだって高いし、去年の17位を上回ることを目指してがんばるよ。

Q:F1グランプリを開催するのはインドにとって、まったく初めての試みでしたが、集客面では大盛況でしたね。今年の盛り上がりはどんな感じですか?

カーティケヤン:去年のグランプリが大成功に終わった後、見に来られなかった人たちが「今年こそは!」って思っている。レースのプロモーションは今年の初め頃からすでに始まっていて、僕自身も少し協力するつもりさ。ジェイピー・グループ(インドGPが行われるブッダ・サーキットの建設を請け負った会社)は素晴らしい仕事をしてくれたし、今年もまた大成功のレースになると思う。

Q:今シーズン、これまでで最高のレースは何ですか?

カーティケヤン:おそらくモナコだね。ペドロが予選でとてもいい走り(21位)を見せたし、僕は決勝レースを15位で終えることができた。チーム的に見てもモナコがここまでで一番のレースだったと思う。

Q:シーズンが終了したときにいいシーズンだったと思えるためには何が必要ですか?

カーティケヤン:今の自分が置かれている立場から考えると、目標にしているチームメートのペドロと競って、彼に勝つことができれば文句なしだと思う。あと、選手権の順位でマルシャを上回れたら、大成功のシーズンだったと言えるだろうね。

Q:最後に、過密日程の後半戦が始まる前の夏休みの計画を教えてください。

カーティケヤン:さまざまな行事に参加しなければいけないから、あまりゆっくりはできないんだ。だからシーズンが終わるまで、本格的な休みはお預けだね。家族と一緒に過ごせるつかの間の休みが取れるといいんだけどね。

カーティケヤン:あと、集中的にトレーングする時間が持てたらいいね。シーズン中はグランプリがびっしり組み込まれていて、毎日ジムでトレーニングできるチャンスがないんだ。転戦中は常に移動がともなうし、ホテル住まいになる。だからジムで鍛えて最高の状態で後半戦に戻ってくるつもりさ。

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