レッドブルの控えドライバーであるセバスチャン・ブエミが、2013年には再びF1でレースをする自信があると語っている。
ブエミは、チャンピオンチームであるレッドブルの兄弟チーム、トロ・ロッソに昨年まで所属。昨年はそれなりの成績を残しており、今シーズンも引き続きトロ・ロッソへ残留する可能性が高いと考えられていた。
だが、トロ・ロッソというチームを若手ドライバーの能力を確認するためのチームにしたいというレッドブルの意向もあり、トロ・ロッソはブエミとチームメートであったハイメ・アルグエルスアリのドライバー体制を一新し、新人のダニエル・リチャルドとジャン・エリック・ベルニュを2012年のドライバーとすることを決定。ブエミとアルグエルスアリは、シーズン終了後に突然シートを失っていた。
その後、ブエミはレッドブルの公式リザーブドライバーとしての契約を結んだが、これについてブエミはスイスの『20 Minuten(20ミヌーテン)』紙へ次のように話している。
「それはいいことだよ」
「レッドブルはF1でナンバー1のチームだし、僕はそこに足掛かりを持っているわけだからね。来年F1でレースをするために、これは大切なことだ」
来年のシート探しについてブエミは、「選択肢がある」とし、次のように続けた。
「正式に契約が交わされるまで詳しいことは言えない。でも、現時点ではうまく進んでいると言えるよ」
しかし、ブエミは現在最後尾争いを行っているマルシャやHRTへの移籍の可能性についてはきっぱりと否定している。控えドライバーではなく、レースに出られるとすればこうした小規模チームへの移籍も考えるかと問われたブエミは「いや、それはないよ」と答え、次のように続けた。
「もちろん、またレースがしたいさ。でもそれらの(下位)チームはほかのチームと差がありすぎるよ。15周もしたらもうほかのドライバーのために道を譲らなければならないなんて、まともなレースじゃないからね」
ということは、2013年に向けて、高い競争力のあるチームと交渉をしているのかと問われたブエミは、はっきりと「そうだよ」と答えた。
もちろん、レッドブルが新人のリチャルドやベルニュをトロ・ロッソのドライバーに迎え入れることをせず、それまでのドライバーラインアップを維持していれば、ブエミの名前がドライバー市場で取りざたされることはなかっただろう。
このことについて尋ねられたブエミは次のように答えている。
「現時点でトロ・ロッソはあまりうまくいってないね。昨シーズンよりも獲得ポイントも減っているし。でも、僕はトロ・ロッソのことはもう考えないようにしているよ」
「僕にとってトロ・ロッソはもう終わったことだし、過去のものなんだ」
ブエミは、トロ・ロッソ時代のチームメートであったアルグエルスアリのように、レッドブルが行ったドライバーの入れ替えに関して強く批判するようなことはしない、と次のように続けた。
「僕はレッドブルには感謝しているよ。彼らはすごく僕を支援してくれた。トロ・ロッソとの関係がどのように終わったかについて話すつもりはないね。なるようになったということさ。僕にそれを変えることはできないよ」