2012年シーズンはレッドブルの姉妹チームであるトロ・ロッソでF1を戦い、レッドブルへの昇格を目指していたダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)だが、レッドブルは2013年シーズンもセバスチャン・ベッテルとマーク・ウェバーのドライバー体制継続が決まっている。来シーズンからベッテルのチームメートになる希望を絶たれたリチャルドだが、レッドブルの決断に驚きはなかったと話した。
トロ・ロッソは2012年シーズンにドライバーを一新し、レッドブルの若手ドライバー育成プログラムからリチャルドとジャン・エリック・ベルニュを採用した。ウェバーとレッドブルが単年契約を結んでいること、また2011年のウェバーはベッテルに比べて精彩を欠いていたため、2012年シーズン末でウェバーが引退しトロ・ロッソのドライバーのどちらかがレッドブルに移籍する可能性があると見られていた。
しかし、2012年シーズンの前半戦終了時点でドライバーランキング2位につけたウェバーは、すでに2013年もレッドブルに在籍することが決まっている。
これに対し、リチャルドは特に大きな落胆を感じなかったとコメントした。
「後ろ向きな意味ではなく、それはないだろうなって思ってたんだ。少なくとも、来年からってことはないなって」
「やるべきことがたくさんあるのは分かってるんだ。でも、今年だけで20戦を戦わないとならないし、(レッドブルの)シートにふさわしい格別な走りができることを証明しないといけない」とリチャルドが『West Australian(ウエスト・オーストラリアン)』紙に語っている。
2011年シーズン末にセバスチャン・ブエミとハイメ・アルグエルスアリを「もはや若手ではない」として放出したトロ・ロッソだが、2012年シーズンの獲得ポイントはこれまでわずか6ポイントのみ。それでも、リチャルドは2013年シーズンのトロ・ロッソのシートをほかの若手ドライバーに譲るつもりはないようだ。
「チームが僕の代わりを探しているとは思わないよ。この先のシーズンが本当にひどいものにならない限りね」
「でも、もし今の走りを続けられれば、あるいはもっといい成績を出せたら、それは素晴らしいよね。(来年も)僕はチームにいると考えているよ」