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技術規制とペナルティーでレッドブルの結束は強固に

2012年08月04日(土)12:08 pm

セバスチャン・ベッテル(レッドブル)とレッドブルは、2012年のチャンピオン獲得をあきらめるつもりはない、とベッテル本人が話している。しかし、2012年シーズン前半戦が終わった段階で、ベッテルとレッドブルが3年連続ワールドチャンピオンになるには苦難の道が待ち受けている。

F1の歴史上、3年連続でワールドチャンピオンに輝いたドライバーは、1950年代の伝説のドライバーであるファン・マヌエル・ファンジオと、ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)の2人だけだ。ベッテルが2012年にドライバータイトルを獲得すれば、史上最年少の3年連続F1ワールドチャンピオンになる。

しかし、前半戦終了時のドライバーズランキングで、首位のフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)と3位のベッテルの得点差は42ポイントある。さらに、レッドブルが次々と開発する新技術は論争の的になる場面が多い。

統括団体FIA(国際自動車連盟)がルール解釈を明確化する事態に発展した“エンジンマップ”を使ったトルク制御技術や、レッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコに「チキンを盗んで死刑になる」ようだと言わせた重すぎるペナルティーなど、2012年シーズンはレッドブルにとって順風満帆ではない。

一部ではレッドブルへの陰謀説もささやかれている状況に、ベッテルが『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように話している。

「ダブルディフューザーを備えた、いいクルマがあった。でも、あの技術は禁止された。吹きつけディフューザーを備えた、いいクルマもあった。でも、あの技術も禁止された」

「どうしてだろう? 全くわからない」

2012年シーズン開幕以来、レッドブルが投入しては規制されていった技術は、フロアの穴、ホイールのハブ、エンジンのマップ、車高調整装置などが代表的だ。これほど頻繁に技術を規制されては、ベッテルもレッドブルの挑戦失敗の可能性を考えるかもしれない。

しかし、実際のところ、ベッテルはあきらめていない。レッドブルの結束力について問われたベッテルは「最近のトラブルでチームがばらばらになったりはしていないよ。むしろ、そのおかげでますます結束が強くなった」と答えている。

それでも、今の状況で長い休暇期間に入ることをベッテルは歓迎していないようだ。

「今年は長いシーズンなんだ。他のスポーツと比べてみても、(F1は)最長シーズンを戦うスポーツだろうね」

「休まずに続けたいと願うときであっても、(夏休みは)大事だと思うんだ。休暇は必要だと思うから、有効に使いたいね」

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