F1の2012年シーズンも前半戦が終了し、各チームは約1ヶ月の夏休みに入った。ザウバーの小林可夢偉がこれまでの戦いを振り返っている。
Q:シーズンの前半戦が終了しました。これまでの戦いをどう評価しますか?
可夢偉:全体的に僕たちはとてもよい仕事をしましたし、素晴らしい結果を残したと思います。チームはパフォーマンスに優れた非常に素晴らしいクルマを造りました。シーズン当初からどのサーキットにおいても競争力を発揮してきました。このことは、後半戦を迎えるにあたって、とても自信になります。
可夢偉:ただ、マイナス面として、よい結果を残せるチャンスを幾度か逃したことが挙げられると思います。完ぺきな週末を送れなかったことが多々ありました。その点を改善できれば、よりよい結果を出せるでしょう。
Q:去年と比べて、個人的に改善した点はどこですか?
可夢偉:個人的にあまり変わっていないと思います。でも、今年はエンジニアとの距離が近くなり、よりハイレベルな仕事を共にこなせていると感じています。
Q:後半戦での目標は何ですか?
可夢偉:F1で初の表彰台を獲得したいですね。このクルマがあれば絶対に手の届く場所だと思います。一方で、(チームランキングの)コンストラクターズ選手権での順位にも集中する必要があります。レースごとに継続してポイントを獲得することがカギとなるでしょう。
Q:今シーズン、多くのドライバーが優勝していることについて、どうお考えですか?
可夢偉:技術面でのルール変更が主な理由だと思います。特にオフスロットル・ブローイング(※)やフレキシブル・フロントウイングの禁止が挙げられます。これのおかげで、チーム間の差が一気に縮まりました。
可夢偉:今シーズンの予選で、コンマ2秒の中に10台近くがしのぎを削っていることもありました。ほんの小さなミスがスタート位置の大きな差となって表れるのです。その結果として、多くの勝者が生まれているのだと思います。これはF1にとっても、ファンにとっても、そして僕たちドライバーにとってもいいことだと思います。
Q:夏休みの計画を教えてください。
可夢偉:まだ決まっていませんが、まず日本でいくつかのイベントなどに参加する予定です。それが終わったら、ビーチのある暖かい所でゆっくりしたいですね。
※アクセルを踏んでいないときにも排気を流し、空力的に利用するもの。