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レッドブルに対する「陰謀」を否定するFIA

2012年07月29日(日)10:57 am

F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は2012年シーズンにおいて、反レッドブルの「陰謀」など存在しないと否定した。

レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、先週末に行われたドイツGPと今週末のハンガリーGPのこの数日間、「エンジンマッピング」をめぐる騒動について不満をこぼし続けていた。これは、レッドブルがドイツGPで採用したエンジンセッティング「マップ」がルール違反と判断されたことに関する問題だ。

それに加えて、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)がドイツGP終盤でジェンソン・バトン(マクラーレン)に対して仕掛けた追い抜きに科されたペナルティーによって、レッドブルとFIAの対立が再燃したという憶測を呼んだ。

マルコが不満を口にしたように、レッドブルに対するルール違反との裁定は多い。2012年シーズンの開幕早々に車体底部のフロア、その次にタイヤ取り付け部分のホイールハブがやり玉に挙げられて設計の変更を強いられ、今回はベッテルに対するペナルティーと、エンジンの使用状況をコントロールするエンジンマップだ。

しかし、FIAのある関係者は、もしFIAが本当にレッドブルを攻撃したいのであれば、まずはルール違反について傍観し、レッドブルのルール違反に対する他チームからの抗議を待って、これを受理するだろうと語った。

しかし今回の場合、レッドブルは最終的にルール違反とされたクルマでのドイツGP出場が許され、そしてその後に修正するよう指示されていたのだ。

「もし、われわれが責められているように、レッドブルに対して何か反感を抱いているのであれば、レースが終わるのを待ち、後から彼ら(ライバルチーム)が行動を起こす(抗議を提出する)ことを許可するだろう」というFIA関係者のコメントをドイツの 『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は掲載している。

そしてまた新しい一例が浮上してきた。FIAがレッドブルに対し、手動でダンパー(車体の姿勢変化を制御するパーツ)を調整する機能を修正するように依頼したようだ。そしてその変更は予選と決勝レースの間に行われることが許可されたという。

一連の「陰謀論」について尋ねられたベッテルは「そんなことにエネルギーを使わないよ。ここ数週間の中でその印象(陰謀論の)を受けるのは当然かもしれないけどね」と述べた。

ベッテルはまた、ドイツGPで周回遅れのルイス・ハミルトン(マクラーレン)がベッテルを追い抜いたことに関して、ハミルトンへの批判を繰り広げていたことをイギリスの情報誌が「泣き虫坊や」と揶揄(やゆ)していたことについても質問されていた。

するとベッテルは「そうだね、僕はまだ泣いちゃいないけどね」と笑い飛ばした。

「でも、もしそれでうまく行かなかったのであれば、それについて相当不満に思っているのを外に表すことは恥ずかしいことじゃない」とベッテルは『DPA通信』に胸の内を語っている。

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