フェリペ・マッサ、ドライバーランキング5位を目標に
F1史上最長シーズンとして始まった2012年シーズンも、ようやくその折り返し地点に差し掛かっている。開幕以来9戦で7人の勝者を生んだまれに見る混戦の中、ようやく復活のきざしを見せてきたフェリペ・マッサ（フェラーリ）が、ホッケンハイムリンクで行われる次戦ドイツGP（22日決勝）に向けた意気込みを語った。
「すべてはコース上でどれだけの事をできているかによるのだけど、僕個人としては、長い年だとは感じていないんだ。僕の場合、ここ数戦はいいレースができていて、僕たちのクルマはどんどんよくなっていっている。自分の走りがまた良くなるっていう考えが頭にあるから、とにかくレースをし続けていたいんだ。この流れはシーズンの最後まで続いていくと思うよ」
「だけど、もし結果が出ていなくて、難しいレースが続いていたら、掘り下げて考えなければいけないし、そういった状況では長い道のりに思えるだろうね。それでも、仕事への意欲はあるし、レースのたびに今回こそ、という気持ちで挑んでいくんだよ」
「つらいときこそ自分を奮い立たせないといけないのは、人間のサガだからね。おかげさまで、今の僕たちはそういった状況にないから残りのレースに向けてひたすら前を向いている。だから、長いシーズンも問題ないよ。20戦は確かに長いシーズンだけど、いい結果を望めるレースがまだたくさん残っていると思うとうれしいんだ」
2012年シーズン序盤で思うような結果に恵まれず、ここまでの9戦で23ポイントしか獲得できなかったマッサにとっては、長いシーズンは大歓迎だろう。折り返し地点となるレースを前に、マッサは現在13位となっているドライバーランキングでの上位争い返り咲きを目指す。
「もちろん、ドライバーランキングは重要だよ。シルバーストン（イギリスGP）前の僕の順位を考えると、残りの11戦で取れるポイントはたくさんあるなってことに気づく。それは僕にとってとても大事なことで、できれば（ドライバーランキングで）5位、6位争いに戻りたい。目標達成は難しいかもしれないけれど、常に目標は高く持たないとね。それに、チームランキングも僕たちにとって大事なんだ。ドライバーランキングで僕が結果を出したぶんだけ、フェラーリのポイントも増えるんだ」
13日（金）には、レースとレースの合間をぬってイタリアのマラネロにあるフェラーリのファクトリーに姿を見せていた。今回の訪問はいつもよりも短く、マッサのマラネロ滞在日数はたった1日だった。
「この先のレースに向けてシミュレーター作業をしたんだ。それから、ドイツGPとハンガリーGP（29日決勝）の2連戦をどう戦うか、エンジニアたちと話し合った。2年ぶりにホッケンハイムへ戻れるのが楽しみだよ」
「ホッケンハイムでは過去に2回表彰台に上っていて、（フェラーリの2012年型車）F2012はどんどん進化しているから、この週末も力を発揮できると思う。タイトル争いの行方が予測不能ということは、実際に走ってみなければ何が起こるか予測できないってことさ」
