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大雨を耐え抜いたイギリスのファンに称賛の声

2012年07月10日(火)3:25 am

今年のイギリスGPは、大雨のためにファンにとって過酷な環境での観戦になっていた。しかし、泥だらけになりながらも応援を続けたファンに対し、各方面から称賛の声が送られている。

初日となった6日(金)は予報通りの大雨に見舞われた。また、開幕以前にも開催地シルバーストン周辺は大雨が続いていたことから、駐車場やキャンプ場が水浸しになり、使えない状況になる場所も多かった。このため、駐車場やキャンプ場に入れなかった車がサーキット周辺の道路にあふれ、大渋滞が発生。この渋滞に巻き込まれ、6日は観戦できなかったファンも多い。

また、決勝日となる8日(日)に向けて状況を改善するため、サーキット側は駐車券付きのチケットを購入した約2万人に対して7日(土)の観戦を取りやめるよう要請。6日や7日に観戦できなかったファンに対しては、払い戻しを行うと発表した。

しかし、無事にサーキットへたどりついたファンにとっても、苦難は続いた。6日のフリー走行は大雨だったことから、週末を通じて使用できる数が制限される雨用タイヤの節約や、リスク回避のため走行するクルマが少なかった。また、サーキット内でも地面が土の場所はぬかるんでしまい、泥だらけになりながら観戦するファンが多かった。

シルバーストンの責任者リチャード・フィリップスは、F1パドック内からでさえ雨に対する多くの不満や弱音が聞こえたにもかかわらず、大雨に打たれ、泥だらけになりながらも観客が示した忍耐力に称賛の声を送っている。

そしてブラジル紙『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』の記者リビオ・オリッキオは、「子供連れの父親や、バックパックを背負った老婦人、若者たち。いろいろな人を見かけたけれど、みんな泥だらけになって、コートや帽子で身を守っていたよ」と述べた。

「私はこんな(素晴らしい)国を見たことがない。彼らこそ真のファンと言えるだろう」

またメルセデス・ベンツのモータースポーツ責任者ノルベルト・ハウグも、「彼らは世界一のファンだ」とこの意見に同調している。

「雨に寒さと、(悪条件の)すべてがそろってしまった。それでもなお、多くの人が観戦しに来てくれたんだ」

悪天候を耐え抜いた観客の願いが届いたのか、8日(日)の決勝は事前の予報に反して晴れ渡る空のもとで行われ、残り数周になったところでトップが入れ替わる白熱の展開に。地元イギリスチームのレッドブルに所属するマーク・ウェバーが優勝した。

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