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ウィリアムズ、ついに「セナのロゴ」を外す

2012年07月09日(月)10:16 am

伝説的なF1ドライバーのアイルトン・セナがこの世を去ってから、今年で18年目を迎えた。当時セナが所属していたウィリアムズのチーム代表フランク・ウィリアムズは彼に捧げる「S」のロゴをウィリアムズのマシンのノーズに貼っていたが、それをついに外すことにした。

セナは1994年のサンマリノGPのレース中にアクシデントに見舞われ、高速でコンクリートウォールに激突し、そのまま帰らぬ人となってしまった。そのレース以降、ウィリアムズは小さく、また誰にも聞こえることのないセナに捧げる印をマシンに貼り続けていた。

「(今は)それを外したよ」と70歳となった現在も第一線でチームを率いているウィリアムズは『Gardian(ガーディアン)』に打ち明け、「もうその時が来たのだ。それに、今はブルーノがいる」と続けた。

ウィリアムズはアイルトン・セナの甥にあたるブルーノ・セナのことを引合いに出している。運命のいたずらか、ブルーノは偉大な叔父と同じウィリアムズ・ルノーのマシンで戦っている。

ブルーノはあまりにも有名な叔父と比較すると影の薄い存在であると書き立てられている上に、自身の「セナ」のファミリー・ネームに出資したスポンサーのお蔭でF1での地位を確保しているという批判にもさらされている。

だが、ウィリアムズはそれらの理由でブルーノがウィリアムズのシートを獲得したわけではないと強調している。

「ブルーノは純粋に有力な候補だったんだ。とても賢いしね。否定的な理由はない。“よし、彼にやらせてみようじゃないか”と言える前向きな理由だけだ」とウィリアムズはブルーノを起用した経緯を述べた。

しかし、アイルトン・セナはウィリアムズが、歴代のウィリアムズのドライバーの中で最も気に入っているという人物でもある。

「私はセナの死に関しては、とても感傷的だ。本当に特別な人物だったし、われわれのクルマに乗ってこの世を去ってしまったのだからね。ものすごく魅力にあふれていると同時に、強く、無慈悲な一面もあり、そして素晴らしく才能に恵まれていた」とウィリアムズは故人を偲(しの)んでいた。

ウィリアムズは一旦、会長職だけではなく役員会のメンバーからも退いたが、チームの後継者と目されていたアダム・パーが離脱したことを受け、再び「チーム代表」となり、一度は完全に手を放した一部の仕事も再開した。

「やることが山のようにあるし、F1を愛しているから、私は1週間ずっと働いている。自分の人生に大きな変化をもたらす準備がまだできているだけだ。(F1の世界にいることは)家にいるようなものだからね」とウィリアムズは自身の健在ぶりを語った。

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