セルジオ・ペレスはチャンピオンになれると支援者
メキシコの大手通信企業テルメックスの最高経営責任者であるカルロス・スリムは、同国期待の若手セルジオ・ペレスが所属しているザウバーの大躍進にご満悦のようだ。しかし、ペレスをF1のトップチームへ移籍させるというスリムの考えに変わりはない。
ペレスを資金面で強力に支援しているスリムは、『Marca（マルカ）』紙へこう話している。
「（ザウバーのチーム代表）ペーター・ザウバーはほかの誰よりもF1でのビジネスのことを知っている。それに、新しい才能を発掘することにも定評がある」
「（テルメックスの）パートナーシップには2面性がある。ひとつは、われわれがセルジオ・ペレスに対して関心を寄せていること。そしてもうひとつは、われわれが企業として（ザウバーの）プロジェクトにかかわっていることだ」
母国メキシコから多く関心を寄せられているペレスは、ザウバーと今シーズンの契約を結んでいるものの、近年深刻な不振に喘（あえ）いでいるフェリペ・マッサに代わってフェラーリのシートに収まるのではないかとうわさもある。さらに、ペレスはフェラーリが主宰するドライバー育成プログラムの一員だ。
テルメックスはペレスを追ってフェラーリへ行くのかという踏み込んだ質問に対し「いつの日か、ひとり、あるいはもっと大勢のメキシコ人のF1王者を見てみたい」とスリムは答え、次のように続けた。
「われわれが彼らの手助けをできるのであればね。しかし、大切なのは今なんだ」
「彼（ペレス）は、今後ちゃんとしたクルマに乗ることができたら、レースに勝ってチャンピオンになることができると証明した」
20日（水）にスイスで行われたスポンサーイベントの場で、自身の将来について尋ねられたペレスは『Le Matin（マタン）』紙に対し、「僕が集中しているのは、今シーズンだ」と簡潔に述べた。
