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小林可夢偉、2013年F1シート喪失の危機?

2012年06月21日(木)13:36 pm

ロータスのドライバーは2人とも2012年以降もシートを確保できそうだが、トロ・ロッソのジャン・エリック・ベルニュとザウバーの小林可夢偉は、シートを失う可能性もあるというのが、ドイツの専門誌『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』の評価だ。

ロータスでは、ロメ・グロジャンが速さを見せている。グロジャンは、2009年に当時のルノー(現ロータス)でシーズン途中にデビューしたがその年でシートを失い、昨年にF1直下のカテゴリーGP2でチャンピオンになって今年からF1に復帰した。これまでの7戦で2回表彰台に立っているが、他車との接触が多すぎるという批判もある。

2007年のF1王者であるチームメートのキミ・ライコネンも今年からF1に復帰したが、2年間のブランクを感じさせない走りで、シーズン序盤は評価も高かった。しかし最近は苦戦が目立ち、ステアリングをめぐるエンジニアとの対立も伝えられている。元F1王者のジャック・ビルヌーブは「解雇」の危険もあるという意見だ。

しかし、「われわれのドライバーは完ぺきなペアだ」というチーム会長ジェラルド・ロペスのコメントを『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は伝えている。

その一方で『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、小林可夢偉について、安定性に欠けると評価。可夢偉のチームメートであるセルジオ・ペレスは、これまでに2回表彰台に立っている。

スイスの『Blick(ブリック)』が、可夢偉は見せ場が多い一方で2012年の弱点になっているのではないかと聞くと、チーム代表ペーター・ザウバーの答えはこうだった。「難しい質問だ」

「小林は素晴らしい人間だ。彼の姿勢が大好きだし、われわれと共に成功できるだろう」とザウバー代表は小林を擁護している。

しかし、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、可夢偉の後任になる可能性のあるドライバーとして、ヘイキ・コバライネン(ケーターハム)とニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)を挙げている。

同様に、2013年のシートが問題になりそうなのが、トロ・ロッソのベルニュだ。トロ・ロッソは、セバスチャン・ブエミとハイメ・アルグエルスアリの2人を昨シーズン末で解雇し、ルーキーのベルニュと、昨シーズン後半にHRTでデビューしたダニエル・リチャルドを起用した。

しかしベルニュは、2012年これまでの7戦で、6回リチャルドに予選で負けている。その上、チームオーナーのエナジードリンクメーカー、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコから、ミスを叱責されていた。

「ベルニュはあまりにも荒っぽい。攻撃的なのは何も悪いことではないが、彼の場合は荒っぽいところを何とかする必要がある」とマルコは話している。

2012年ここまでの予選成績をチームメート間で比較すると、ビタリー・ペトロフ(ケーターハム)もベルニュと同様、チームメートのコバライネンに7戦中6回予選で負けている。

さらに成績の悪いのが、フェリペ・マッサ(フェラーリ)、ジェンソン・バトン(マクラーレン)、ナレイン・カーティケヤン(HRT)で、今年1度もチームメートに予選で勝っていない。

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