ザウバーのセルジオ・ペレスが先週末に開催されたカナダGP決勝で3位表彰台を獲得したが、ザウバーのチーム代表であるペーター・ザウバーは、ペレスがすぐにでもトップチームへ昇格を果たすのではないかとの憶測をあらためて否定している。
第2戦マレーシアGPでペレスがあわや優勝かという活躍を見せたことにより、ザウバーへエンジンを供給しているフェラーリが、自分たちのチームへペレスを引き抜くのではないかとのうわさがささやかれ始めていた。ペレスがフェラーリの育成ドライバーの一員であることから、こうしたうわさが立つのは当然のことだった。
最近では、フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロもこうしたうわさを退け、フェラーリには経験のあるドライバーが必要であり、少なくとも短期的にはペレスの起用はないと発言していた。しかし、ペレスがカナダで再び表彰台を獲得してみせたことにより、またそのうわさが再燃しそうな雰囲気が出てきている。
そんな中、ザウバー代表はスイスの『Blick(ブリック)』紙に対し、次のようにコメントしている。
「もしライバルチームが本当にわれわれのドライバーの1人を欲しいというのなら、基本的に、それはわれわれに対する賛辞だと受け止めておくよ」
「それは、われわれがうまくやれているということを意味するものだからね」
今年のクルマC31はザウバーF1チームのこれまでほぼ20年の歴史の中で最高のクルマだと話すザウバー代表は、次のように続けた。
「ペレスは、今ではわれわれのクルマで何ができるかということをはっきりと理解していると思う」
それではペレスがチームを移籍することはないのかと問われたザウバー代表は、次のように答えている。
「間違いなく、今年はない」
「それ以後も、彼にとってザウバーを去ることはそんなに簡単なことではないと思っているよ」