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ミハエル・シューマッハの成績不振は「運」だとチーム代表

2012年06月12日(火)10:28 am

2012年シーズン7戦を終え、2ポイントしか獲得できていないミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)。チームメートのニコ・ロズベルグはすでに67ポイントを獲得している。モナコGPで予選最速タイムを記録するなど、シューマッハ自身には速さが戻っているにもかかわらず、レースではクルマのトラブルでリタイアに追い込まれる場面が多く見られている。そのため、チーム内のドライバーの平等性に疑問の目が向けられ始めている。

度重なるトラブルから結果に恵まれていないシューマッハは、カナダGP開幕前にすでに2012年のタイトルをあきらめる発言をしていた。6戦中3戦でリタイアを喫して挑んだ前戦カナダGPでも、前車とのタイム差が1秒以内の場合に特定区間で使用が許されるDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)が作動したままになるトラブルが発生し、今シーズン4回目のリタイアとなった。

元フォース・インディアのドライバーであるエイドリアン・スーティルはドイツの『Sky(スカイ)』局に、「これほど多くのトラブルがひとりのドライバーだけに集中する理由が分からない」と話している。

「シューマッハの獲得ポイントとロズベルグのポイントを比べたら、かなりの差があるね」

シューマッハとロズベルグの待遇に差があるのではないかと示唆する報道陣に対して、メルセデスAMGのチーム代表ロス・ブラウンは「クルマのトラブルに関して、シューマッハには謝罪するしかない」と語っている。

一方のシューマッハも、チーム内でパーツ、機器、気遣いを含めて不平等があるとは考えておらず、『Bild(ビルト)』紙に次のように語っている。

「(ロズベルグと平等であるという)その点に関して、僕は100%自信がある」

ブラウンとシューマッハは共に、ドライバーふたりの平等を主張している。しかし、シューマッハとブラウンには、フェラーリ時代にシューマッハを絶対的ナンバー1ドライバーとして扱い、明確に不平等な体制をしいていた過去がある。この意見に対してブラウンは『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語っている。

「フェラーリ時代には、反対のことを言われていたね。ミハエルを優先して、チームメートには劣るものしか与えていない、と」

「まったくナンセンスだよ。チームとは、常にふたりのドライバーに平等なものを与えようとするものだ。片方だけが恵まれた状況にあるとすれば、それは単純に運の問題だ」

タイミングの悪いことに、シューマッハとメルセデスAMGの契約は今シーズン末で満了を迎えてしまう。このまま不振が続いた場合、両者の交渉はどのように運ぶのだろうか。スーティルは、シューマッハの契約交渉について次のような意見を述べている。

「良い状況でないのは間違いないね。(連続するトラブルは)どこかでモチベーションに影響してくる。自分の働きや、強さのせいではないのだから」

「けれど、まだレースは残っているし、状況をひっくり返すこともできる」

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