最近、ロータスにとってあまりよくない話ばかりがニュースとなっている。
インターネット上で主に経済関連のニュースを扱っている『thisismoney.co.uk』によると、昨年度のロータスの税引前損失は3,200万ドル(約25億円)であった。とはいえ、2010年度の6,300万ドル(約50億円)からすれば好転である。
また、ロータスF1チームのかつてのスポンサーであったグループ・ロータスの経営責任者ダニー・バハールの解任も発表された。
ビジネスジャーナリストのクリスチャン・シルトによれば、グループ・ロータスのオーナーであるマレーシア企業DRBハイコムは「採算が取れないのであれば廃業か売却」の見極めを行っている。
一方で明るい話題もある。今季のF1でロータスのマシンが最良のクルマであるともっぱらの評判なのだ。
1997年のチャンピオンでカナダGPにおいてイギリスのテレビ局『Sky(スカイ)』で解説を務めた」ジャック・ビルヌーブは、ロータスのクルマを「素晴らしい」と称した。しかし、ロータスのキミ・ライコネンとロメ・グロジャン両ドライバーがクルマの特性を十分に生かし切れていないと手厳しく指摘している。
「ハミルトン(ルイス・ハミルトン/マクラーレン)やアロンソ(フェルナンド・アロンソ/フェラーリ)、そしてベッテル(セバスチャン・ベッテル/レッドブル)をロータスに乗せていたらすべてのレースで勝っていたかも」とビルヌーブは語った。
今季F1復帰したものの、まだ優勝できていないライコネンは、F1の公式ウェブサイトへ次のように話している。
「僕が思うには、予選でもっといい走りをしなければならない」
「もちろん目標は常に優勝することだけど、時には良い順位を狙ってポイントを確実に取ったほうがいいレースもある。もし優勝のチャンスが巡ってくれば、おのずとそうなるさ」
そんな中でグロジャンがカナダGPで2位表彰台を獲得。暗いニュースを吹き飛ばす活躍を見せていた。