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インディ第7戦決勝、佐藤琢磨はアクシデントでリタイア、ウィルソンが今季初V

2012年06月10日(日)18:23 pm

インディカー・シリーズ第7戦テキサスの決勝が現地9日(土)に行われ、ジャスティン・ウィルソン(Dale Coyne Racing)が優勝した。エンジン交換を行ったため10グリッド降格のペナルティーを受け20番手からスタートした佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)はリタイアだった。以下、ホンダのプレスリリース。

テキサス・モーター・スピードウェイでのシーズン第7戦は、今年初めてのナイトレースとして開催。そして、今年初めての1.5マイル・オーバルでのレースとして開催されました。

メキシコ湾に面するテキサス州では、6月はすでに真夏。例年よりは幾分涼しめだったとはいえ、レースデイの日中は気温が32℃にも達し、夜7時過ぎのスタート時でも31℃と、暑さが残ったままでした。

グランド・スタンドの裏へと太陽が沈み、気温が次第に下がりはじめた中でレースはスタート。テキサスでの2年連続ポールポジションからアレックス・タグリアーニ(Bryan Herta Autosport)が好スタートを切ってトップを保ちました。

予選2番手のダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)は、序盤からハンドリング不調でポジションを落としていき、代わって予選4番手だったスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)がレースをリードしました。ディクソンは、最多リードラップを記録して快走を続けましたが、バックマーカーに追いついた際に乱気流を浴びてスピンしてしまい、アクシデントによりリタイアを喫しました

今シーズンから導入されている新型シャシーのDW12と、それに伴う新しい空力レギュレーションによって、テキサスでのレースは様相が一変していました。マシン同士が接近したままアクセル全開で走り続けるタイプのレースは不可能となり、マシンとマシンにある程度のスペースをあけて、ドライバーがテクニックを発揮しやすいバトルとなったのです。空力によるグリップが得にくいため、タイヤの消耗が激しくなり、同じタイヤで周回を重ねるとラップタイムが大きく落ち込みました。そこからのマシンコントロールが今日の勝敗を決することになりました。

レースが終盤を迎え、残り30周を切ったところでトップに立ったのは、予選3番手のグレアム・レイホール(Chip Ganassi Racing)でした。彼はキャリア2勝目へと周回を重ねましたが、ゴール前3周でターン4の壁にヒット。走行を続けることはできましたが、トップはジャスティン・ウィルソン(Dale Coyne Racing)の手にわたり、テキサスでのレースウイナーとなりました。今シーズン初勝利は、ウィルソンのキャリア7勝目。うれしいオーバル初勝利で、Dale Coyne Racingにとっても、初のオーバル優勝を飾りました。レイホールは2位でゴール。Hondaエンジンはインディ500からの3連勝。今シーズン3勝目を1-2フィニッシュで達成しました。

佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、予選は10番手でしたが、ファイナルプラクティス後にエンジン交換を行ったため、20番グリッドからのスタートとなりました。後方から追い上げるレースを戦うことになった佐藤でしたが、スタート直後からオーバーテイクを重ねる目覚ましい走りを見せ、序盤のうちに6番手へとジャンプアップを果たしました。優勝争いへと絡んでいく勢いを見せたのです。しかし、64周目のターン2出口で突如としてマシンのリアがグリップを失い、スピンしてコースの内側にストップ。3戦連続のリタイアを喫しました。

全16戦のうち7戦まで終了し、Honda勢のポイントリーダーはスコット・ディクソンの2位で、トップとは36点差がある状態です。ポイント3位には、今日4位でゴールしたジェイムズ・ヒンチクリフ(Andretti Autosport)がつけています。

マニュファクチャラーポイント争いは、シーズン中盤を迎えて白熱してきました。Hondaが3連勝を挙げ、トップとのポイント差が4点にまで縮めました。

佐藤琢磨
「エキサイティングで、しかも挑戦のしがいがあるレースとなっていました。いいスタートを切り、ポジションをいくつか上げました。その後はポジションが落ち着き始めましたが、着実に1つずつ、さらに順位を上げていくことができました。今日の私たちは小さなダウンフォースで走ったため、ドライビングは難しく、すべてのコーナーでアクセルを開閉しなければなりませんでした。そのためにドライビングは難しくなっていましたが、同時にそれがレースをすばらしいものにしていたと思います」

「私たちのチームはピットストップも速く、さらにポジションをアップできました。クルーたちが見事な作業をしてくれました。そしてリスタートでポジションをさらに2~3上げることができ、いい展開になっていると見えていました。しかし、ピットストップのあとのマシンは動きが神経質になっていて、ターン2の出口で突如としてリアが流れ出し、コントロールを失い、レースを終えることとなりました。本当に残念でなりません。がっかりしています。今回も私たちのチームはいいパフォーマンスを見せることができていました。次のレースでこそ、力強いフィニッシュを実現できることを願っています」

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