ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)は、チームメートのニコ・ロズベルグが2012年のチャンピオン候補の1人だと考えている。
「僕たちのチームがタイトル争いを考えるのはまだ早すぎるってシーズン開幕当初に言ったけれど、訂正するよ。少なくとも、ニコにはそのチャンスがある」
7冠王者としてF1に復帰しながらも、これまでのところシューマッハは思うような結果に恵まれていない。2012年シーズンは6戦を終えて2ポイントしか獲得しておらず、ドライバーランキングで18位に沈んでいる。対して、チームメートのロズベルグは中国GPでの優勝を含む59ポイントを挙げて5位に入っており、暫定首位のフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とのポイント差はわずか17ポイントだ。
「計算上は、まだ僕にチャンピオンの可能性が残っているって言う人もいるけれどね。それは、『もしこうだったら』という仮定が多すぎると思うよ」
「けれど、(ロズベルグが優勝した)中国GP以外のレースでは、僕はニコと同じペースで走れているんだ」とシューマッハは語った。
結果に恵まれていないだけで、速さを失ったわけではないと主張するシューマッハは、10日(日)に決勝を迎えるカナダGPの舞台ジル・ビルヌーブ・サーキットで7回の優勝経験を誇るドライバーだ。
「F1復帰以来、最も勝利に近いと感じているよ」
「それにしても、どうして僕は何度もここで勝っているんだろうね。得意なタイプのサーキットでもないのに」
「けれど、こういったタイプのサーキットに僕たちが強いということは、モナコGPで証明済みだよ」
モナコGPで予選最速タイムを記録したシューマッハとメルセデスAMGの契約は今シーズン末で終了するが、クルマのトラブルからリタイアに追い込まれる現状にも落胆していないとシューマッハは話している。
「そんなことで怒ったりしないさ。プロトタイプのクルマはたった7ヵ月で作っているんだよ、7年じゃない。それでも信じられないくらいに信頼性が高いんだ」