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ティモ・グロック、スランプ脱出

2012年06月06日(水)10:00 am

グリッド後方での戦いを強いられつつも、2012年シーズン中盤戦に向かうティモ・グロック(マルシャ)の表情は明るい。

最後尾争いの常連チームに入り、3シーズン目の今年初め、思うように進まないクルマのセットアップにいらだっているようにも見えた。

コスワースエンジンを搭載したクルマと悪戦苦闘を繰り返すも、新人のチームメート、シャルル・ピックよりも明らかにペースが遅く、散々な状況であった。

グロックは、その時の様子をドイツ紙『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。

「ひどいオーバーステア(クルマが曲がり過ぎてスピンしやすい状態)だった」

「それに、数周走っただけで、タイヤがダメになってしまった」

そこで、シャシーになにか根本的な問題があるのではないか、と疑うようになった。グロックの予感は的中し、ムジェロのテスト(5月1日~3日実施)でピックのクルマに乗ったとき、それは確信へ変わったようだ。

修正を行って臨んだ第5戦のスペインGP(5月13日決勝)であったが、問題を解決できず終わっている。

グロックは当時を振り返り、「運転のしかたすら忘れてしまったのかと思った」と肩をすくめていた。

ようやく原因を突き止め、リアのウィッシュボーン・サスペンション(“ウィッシュボーン”=鳥の叉(さ)骨、形が似ていることからこう呼ばれる)の問題が解決されたようだ。

第6戦のモナコGP(5月27日決勝)では、すっかりリズムを取り戻したような走りを見せたグロックは、予選で再びチームメートのピックを上回り、すぐ前を行くケーターハムとの差もコンマ5秒にまで縮めている。

さらに、決勝で見せたベストタイムは、ケーターハムにコンマ3秒まで迫るものだった。

マルシャが次回の大幅アップグレードの成果を取り入れるのは、イギリスGP(7月8日決勝)になる。

「データが正しければ、大きなステップになる」とグロックは期待をよせている。

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