ロメ・グロジャン「持っている力を発揮できるよう祈っている」
ロータスのロメ・グロジャンが、モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットで開催されるカナダGP（6月10日決勝）に向けて意気込みを語った。
Q：カナダGPにはどのように臨みますか？
グロジャン：僕にとって初めてのカナダGPだから、今回もまた今年になってから初めて味わう経験になるね。ということは、当然、ジル・ビルヌーブ・サーキットを運転することも初めてだ。たくさんのドライバーが気に入っているサーキットだって僕に教えてくれたから、心待ちにしているよ。それに、落とし穴が潜んでいるコースでもある。何年もの間、“チャンピオンズ・ウォール（※）”でそれを見てきているからね。僕はF1のチャンピオンじゃないけど、あの部分には敬意を持って飛び込んで行くよ！
Q：失意のモナコGPからどのようにして立ち直りましたか？
グロジャン：レース本番が始まるまでのモナコGPはすごく順調だった。予選をもっとよくできた可能性があったにせよ、週末を通じて力強いペースがあった。もっと悪い結果になる可能性はあったけど、5番手という結果には少しガッカリしていたんだ。
グロジャン：決勝はあっという間に終わってしまった。僕はスタートをうまく決められず、ただでさえ十分なスペースがないモナコのコースは大混雑だった。今回の件では（スペースが）残されていなくて、僕のレースは終わってしまった。あんな風につらい日の後は、すぐにでもクルマに飛び乗って、ちゃんとしたレースをしたくなるんだ！ カナダでのレースがそうなることと、僕たちが持っている力を発揮できるよう祈っているよ！
Q：レースがまだ行われている最中に、エンジニアたちと合流するのはどんな気分でしたか？
グロジャン：間違いなく、フラストレーションがたまるね。実のところ、モナコでの失望を頭の中から追い払うのに数日要したんだ。あまりにも早い幕切れだった。それに、モナコは僕のホームレースだったから、すべてのファンの前でいいパフォーマンスを披露したかった。僕たちには上位の成績に向かって挑戦できるだけのクルマがあるんだ。みんなそのことは知っている。けど、時にはそれ（モナコのようなできごと）もモーターレーシングなんだ。
Q：これまでのところ、今年初めて走るサーキットでも特に苦労はしていないように見えます。何か秘訣（ひけつ）があるんですか？
グロジャン：この過去数年の間、僕はいつも新しいサーキットの学習をしていたみたいだ。だから、僕にはきっととてもいいアプローチがあるんだろうね！ それにE20（ロータスの2012年型車）がとても運転しやすいクルマで、すごくいい基礎的なセットアップがあるということも助けになっている。つまり、シャシーのバランス不足や思い通りにならないハンドリング特性を解決するための妥協点を探し出すよりも、セットアップに磨きを掛けて、さらにペースを引き出す方が早いんだ。
グロジャン：僕は、新しいサーキットに必要とされているものを把握するために、チームやエンジニアたちとすごく緊密に働いている。それに、1つのコースの中にほかのコースとの共通してる点が必ずいくつかあるんだ。最終的には、とにかくコースに出て速く運転するだけだよ。
Q：ジル・ビルヌーブ・サーキットについて何か知っていることはありますか？
グロジャン：公道サーキットだよね。モナコでもペースが良かったように、僕はいつも公道サーキットを楽しんでいるよ。壁すれすれを駆け抜ける感じがたまらないんだ。すごく長いストレートがあると同時に、急減速する場面もある。これまでのシーズンを振り返ってみると、コースの路面も1つの挑戦になるね。だから、僕としてはタイヤのグリップレベルがどれ位のものになるのかが興味深いところだよ。そして、去年も見た通り、モントリオールの天気はとても変わりやすい。きっと挑戦のしがいがあって、興奮するようなレースになるよ。
Q：ヨーロッパで連戦が続く中、そこから遠く離れたカナダGPです。何か特別な挑戦はありますか？
グロジャン：時差を克服するために、僕は月曜（4日）に到着する。時差そのものが挑戦になることもあって、心地よい睡眠をとることがクルマの正しいセットアップを見付けだすのと同じくらい大変なんだ！
グロジャン：コースを学んで、モントリオールでたくさんの発見をすることを楽しみにしている。あと、規則正しい時間に気持ち良く睡眠がとれることを願っているよ！
※チャンピオンズ・ウォールは、ジル・ビルヌーブ・サーキットの最終コーナー出口アウト側にある壁のこと。歴代のF1チャンピオンたちもこの壁にクラッシュを喫していることから、その名が付けられた。
