ロータスのキミ・ライコネンが、モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットで開催されるカナダGP(6月10日決勝)に向けて意気込みを語った。
Q:キミ、カナダGPを楽しみにしていますか?
ライコネン:カナダGPは以前から僕のお気に入りだよ。2005年には優勝もしたから、モントリオールはいい思い出がある場所だ。それにモントリオールの街はF1カレンダーの中でも最高と言える場所なんだ。減速と加速を繰り返すサーキット特徴と、挑みがいのあるコースは本当に楽しめるね。
Q:特にどんな挑戦が気に入っていますか?
ライコネン:興味深いサーキットなんだ。予選は大事なんだけど、いくつか追い抜きができる場所があるから、それがいい結果を得るための最重要項目って訳じゃない。カナダGPを上手(うま)く攻略するためには、クルマに減速中の安定感が必要だ。すごくブレーキに厳しいサーキットだからね。それに縁石も有効利用できるようにしておかなくちゃいけないけど、その点に関しては僕たちのクルマはかなりいいよ。
ライコネン:そして、コースの路面が異なっているサーキットでもある。レースのある週末を通して、コースの路面そのものが変化してくることもあるんだ。それによってタイヤのグリップレベルも異なってくるんだから興味深いし、その点も挑戦のひとつだね。
Q:再び公道コースですが、その影響でレースへの取り組みが何か変化したりしますか?
ライコネン:確かに公道コースだけど、追い抜きが可能な場所がある。だから、モナコみたいに予選に全身全霊を傾ける必要もないんだ。
ライコネン:セーフティカーが入ることが多いレースだね。セーフティカーが入らないカナダGPなんて、多分これまでになかったんじゃないかな。きっと今回もまた入るだろうね。どのタイミングで入ってくるか予測できないから、セーフティーカーの存在がレース戦略を難しくするんだ。もしセーフティカーが登場するのであれば、それが正しいタイミングであることを祈るのみだよ。
Q:カナダGPのコースはE20(ロータスの2012年型車)に合っていると思いますか?
ライコネン:僕たちはほとんどの場所で競争力を発揮できていたから、カナダでも同様であることを期待しているよ。でもいつものごとく、初日の走行を終えた後の方がコメントしやすいんだけどね…
Q:モナコでは予定通りに行きませんでしたが…
ライコネン:それがレースってものだよ。9位はあのレースで精一杯の結果だった。スタートの順位が良くなくて、そのせいで難しいレースを強いられてしまった。だから簡単な週末とはならなかったんだ。それでも何とか2ポイントを獲得することができたけどね。何もないよりはマシだけど、期待していた結果ではなかったよ。
ライコネン:あんな悪いレースでも2ポイントを追加することができたんだから、それほど悲観的になる必要もないさ。モナコGPのように、自分たちのベストを尽くせない時にでもポイントを積み重ねることによって、シーズンの終盤で大きな違いが生まれるかも知れないからね。
Q:モナコでの落胆で、残りのシーズンに向けての焦点が変わりましたか?
ライコネン:たった1つのレースで、僕たちがどのサーキットでもかなり強力だという事実が変わることはない。モナコの週末の大部分でもそうだったしね。モナコはほかのどのコースともまったく似通っていない。だからモナコGPの週末が僕たちにとってベストなものではなかったからって、必要以上に心配するべきじゃないよ。
Q:チームと共同で行っている、ステアリングのセットアップの進捗(しんちょく)具合はいかがですか?
ライコネン:モナコでの特別なチャレンジに向けていくつかの変更を試してみたんだけど、うまく作用しなかったんだ。モナコに着く前に何がモナコで性能を発揮するかをテストするなんて不可能だ。テストが禁止されているし、とにかく(モナコの)コースはF1で走るにはせわし過ぎるんだ。
ライコネン:基本的なセットアップには満足しているけど、その分野に関しては、まだチームと協力して作業にあたっているよ。
Q:今シーズンはこれまでに6戦が終了し、6人の勝者が誕生しています。7戦で7人目の勝者となることはできますか?
ライコネン:僕たちはどこであっても速かったし、表彰台にも登っている。すべてのことを正しいタイミングで完ぺきにこなすことは難しいけど、それこそがレースで勝つためにやらなければならないことだ。僕はほかのチームでレースに勝ったことがあるけど、ロータスでもいい感触を得ている。このチームは力強い結果を手にするのに十分な資質があるよ。いずれ僕たちも勝ことができるさ。