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ピレリ「タイヤは最後まで十分なグリップを提供した」

2012年05月28日(月)22:56 pm

レース終盤にはトップ6が数珠つなぎの状態になる接戦になったモナコGP。タイヤサプライヤーのピレリは、ゴールの瞬間までドライタイヤが十分なグリップを発揮していたと語る。以下、ピレリジャパンのプレスリリース。

2012年5月27日、モナコ
モナコは、シーズン中で最もオーバーテイクが困難なサーキットのため、レース中のポジションアップに貢献するタイヤ戦略に重点が置かれました。レッドブルのマーク・ウェバーは、今シーズン6レース目で6人目の優勝者となりました。これは、史上初の記録で、今シーズンが接戦であることを強調しています。レッドブルは、バーレーングランプリでのセバスチャン・ベッテルの優勝に続き、今シーズン2勝目を挙げた最初のチームになりました。

スタートでは、レッドブルのセバスチャン・ベッテル、マクラーレンのジェンソン・バトン、フォース・インディアのポール・ディ・レスタ、ケータハムのヴィタリー・ペトロフ、HRTのペドロ・デ・ラ・ロサ以外は、P Zeroレッド・スーパーソフトタイヤを装着していました。

レース中盤での雨の可能性が予測され、ドライバーたちは、ピットストップ回数を最少化するために、最初のタイヤセットで、できるだけ多くの周回を重ねることに専念しました。オーバーテイクが困難なトラフィックの中へ入らないようにするために、モナコでは、ピットストップのタイミングが極めて重要です。レッドブルの完ぺきな1ストップ戦略によって、ウェバーは、モナコでのポールトゥウィンを達成しました。

メルセデスのニコ・ロズベルグは、雨が降らないことを期待して、27周目に、上位陣の中で最初にスーパーソフトからP Zeroイエロー・ソフトタイヤへ交換しました。2周後、ウェバーもピットインしましたが、ロズベルグの前でコースに戻ることに成功しました。スーパーソフトでの最長走行は、トロ・ロッソのダニエル・リカルドによる40周でした。

ベッテルの戦略は、速いラップを重ね、レース中盤まで彼をトップに導き、46周目にスーパーソフトへ交換する時までに大きなアドバンテージを積み上げました。しかし、ピットストップ後もトップの座をキープするには不十分で、ベッテルは、フェラーリのフェルナンド・アロンソの後方(4位)でコースに戻りました。このレース後、アロンソは、ドライバーズ選手権の首位に立ちました。

トロ・ロッソのジャン・エリック・ベルニュは、早い段階(17周目)でのピットストップ戦略を採り、17番グリッドからポイント圏内の7位に浮上しました。その後、ソフトタイヤで53周を走行し、残り6周時点でインターミディエイトに交換するギャンブルに出ました。ザウバーのセルジオ・ペレスは、ソフトタイヤでレースの最速ラップを記録しました。彼は、クラッシュによる予選脱落のため、後方の23番グリッドからスタートしていました。

予測されていた雨は、残り10周前後の時点でわずかに降り、2年連続となるゴール前の接戦を演出しました。上位6人は、ゴールまでテールトゥノーズとなり、1位から6位までの差が約6秒という結果でした。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント
「マーク・ウェバーとレッドブルを祝福したいと思います。レッドブルは、レースとタイヤ戦略を完ぺきにマネージし、モナコでの3年連続優勝と今シーズン2勝目を達成しました。またしても大接戦が見られ、レースを通してペースが拮抗(きっこう)していました」

「木曜フリー走行時の雨によって、誰もフルタンク状態でスーパーソフトを使用した十分な走行が行えなかったにもかかわらず、この状況が実現されました。結果として、戦略の計算は非常に複雑でした。しかし、サーキットの特性に加えて、タイヤ選択が保守的かつデグラデーションが大きくなかったため、レースが進行する中で、各チームがスーパーソフトの性能を実感し、1ストップ戦略が有効であることが明確になりました」

「明らかに、この戦略によって、スティントは長くなり、オーバーテイク機会は限られたものとなりました。終盤、わずかに雨が降ったにも関わらず、われわれのスリックタイヤは、上位6人が約6秒の中でフィニッシュする、まれに見る大接戦のゴールまで十分なグリップを提供していました」

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