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フラビオ・ブリアトーレ、F1に代わるシリーズのルール作成中

2012年05月28日(月)21:14 pm

フラビオ・ブリアトーレが、F1の代わりになるシリーズのルールを作成中だと認めた。

イタリア人のブリアトーレは、ルノー(現ロータス)の実質的なチーム代表を務めていた2008年当時、シンガポールGPで所属していたフェルナンド・アロンソを優勝させるために、チームメートのネルソン・ピケJr.にわざとクラッシュすることを命じ、これによってセーフティカーの導入を図ったとして、2009年にF1からの永久追放処分を受けた。しかし、その後F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)と和解し、先週末にはモナコGPに姿を見せていた。

その際にブリアトーレは、新しい「GP1」選手権のルールを作成していることを認めた。F1の商業権など運営方法を規定するコンコルド協定が今年で期限切れになるため、2013年以降の新協定に向けた締結交渉が進んでいるが、万が一これにFIAが署名しなかった場合、F1に代わって発足されるかもしれないとうわさされている新選手権だ。

「現時点ではF1に関わる仕事は趣味のようなものだが、バーニー(エクレストン/F1最高権威)とは定期的に、いや、1日に2、3回話すこともある」

「全てのチームに公平で、ショーの要素が増え、何しろコストが削減できる新ルールを提案したんだ」とブリアトーレはスペイン紙『AS』に語った。

さらにブリアトーレは、チームの予算が年間1億ユーロ(約100億円)でも成功が可能だとして、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』へ「それでも大した金額だよ」とコメントしている。

また『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は、28日(月)にモナコでFIA会長のジャン・トッド、エクレストン、そして各チーム代表らF1関係者のトップを集めた会議が行われると伝えている。

同じ記事の中で、各チームは引き続きFIAがルールの策定と管理を行うことを望んでいるとも報じられた。これについてメルセデスAMGのチーム代表ロス・ブラウンは「F1には第三者の視点が必要だ」と語った。

レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは「対立の可能性がある。バーニーは、エンジン音とか、ショーの要素について心配しているんだ」と語っている。

F1では、2014年からV6ターボエンジンを導入することが決まっているが、小規模チームはコストの問題から導入延期を要求。このほかにも、エクレストンは別件についても議論の最中だ。フェラーリ、レッドブル、マクラーレン、メルセデスAMG、ロータス、ウイリアムズら有力チームに対し、小チーム向けに車体の提供を認めさせたいとエクレストンは考えている。

一連の議論次第では、エクレストンがブリアトーレの「GP1」を採用して分裂する事になり、その場合は今まで以上に権力を振るうことができるが、「F1」や「世界選手権」といった重要な名称は失うことになるだろう。そしてそれは、F1が現在進めているシンガポール市場での上場に際しての株価に影響してくる。

ザウバーのチーム代表ペーター・ザウバーは、「大きなチームの好きなように運営できるようになってしまうから、FIAの離脱は望ましくない」と発言している。

フォース・インディアのCOOオットマー・サフナウアーも「独立した規制機関がいないのは、F1の信頼性にとって良くないことだ」とコメントした。

この発言に対し、ホーナーは「全チームで委員会を設立してルールを作って、GP2(F1直下のカテゴリー)のようにFIAに認定してもらえばいいじゃないか」と反論している。

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