F1のコスト削減に消極的なレッドブルに対し、ザウバーのチーム代表ペーター・ザウバーが苦言を呈した。
F1では、数年前からコスト削減の対策が行われているが、現状はルールとして明記されておらず、各チームの紳士協定という扱いになっている。各チームは、統括団体FIA(国際自動車連盟)がこの問題に加入し、ルールとして明確に規定することを希望しているとされるが、レッドブルと兄弟チームであるトロ・ロッソの2チームのみがコスト削減のルール化に反対しているとみられる。
しかしレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、F1に参戦中の12チーム中10チームが署名した、FIA会長ジャン・トッドあての手紙を読んでさえいないと語っていた。
これに対しザウバー代表は、ドイツメディア『Sport1(シュポルト1)』へ「このスポーツにおいては、常に先見の明が重要となってくる」とコメント。さらに、こう続けてエナジードリンクメーカーであるレッドブルを皮肉った。
「常に外側のことを考えなければならない。あるいは、ドリンク缶の外とでも言うべきかな」
「10年後にF1が存在しているかどうかさえ気にかけていない人だっているよ」
ザウバーのチームCEOを務めるとともに、チーム株式の3分の1を保有するモニシャ・カルテンボーンは、資金面で最も有利な立場にあるチームにはそれなりの責任があるとするザウバー代表の意見に同調した。
「F1は4チームだけから成り立っているのではありません。私たちにとって、F1はコアビジネスなどではなく、唯一のビジネスなのです。何かほかの商品を売るためにここにいるわけではないのです」とカルテンボーンは話している。