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F1にはバーニー・エクレストンが欠かせない?

2012年05月26日(土)2:45 am

F1は株主候補に対し、F1の健全性のカギとなっているのは、バーニー・エクレストンであると警告を発している。

シンガポール市場におけるF1のIPO(新規株式公開)に向けて、市場調査がスタート。そして、関係者の間で広まっている事業案内には、F1が最高権威者であるエクレストンに過剰なほど頼っていると記されていた。

実際にその文書を目にした『Financial Times(フィナンシャル・タイムズ)』によると、そこではエクレストンがゲルハルト・グリボウスキーに関連した汚職事件の容疑者であると認識されているうえ、F1が2006年の売却に関連した民事手続きでも問題視されているとのことだ。

また、その文書にはエクレストンが現在、イギリスの税務当局から調査を受けているとも記された。

「エクレストン氏の後継者に関する計画はあり、短期的な安定感をもたらす契約上の収入もある。その一方で、エクレストン氏の喪失は運営の破たんを招きかねないうえ、われわれのビジネスと業績に深刻な影響を与える可能性がある」とも指摘した。

さらにその文書には、主要チームが別のレースシリーズを立ち上げて離脱する可能性があり、F1の放映形態が根本的に変わる可能性もあるとも書かれている。

「われわれは(テレビ放映の)モデルの変更と、将来的には独自に(インターネットによるストリーミング放送の権利を)利用することを考慮するかもしれない」

F1が抱えているもう1つの問題は、メルセデスがいまだに新しいコンコルド協定に署名してないことだ。コンコルド協定とは、F1チーム、統括団体のFIA(国際自動車連盟)、F1運営会社などで結ばれる協定。F1の商業権や運営方法、利益分配などが規定されており、内容は非公開となっている。

ある匿名の内部関係は、メルセデスがF1から撤退する可能性が残っていると語った。また、メルセデスが保有するチーム、メルセデスAMGのチーム代表ロス・ブラウンは、FIAもこの問題の解決に乗り出す必要があると述べている。

「そうすることによって、今後数ヵ月でFIAがこれらすべてのことに対して、どのような立場を取るのかを知ることができると思う」というブラウンのコメントを『Reuters(ロイター通信)』が伝えた。

だが、フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロは間もなく始まるF1のIPOを歓迎した。モンテゼモーロは、F1役員会のメンバーに選ばれることで、2,500万ドル(約20億円)を手にする可能性があると報じられている。

『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』からIPOに関する質問をされたモンテゼモーロは「それについてはモンテカルロで話す」と語り、こう続けた。

「より安定性と透明性がもたらされるだろうから、チームにとっては有益だろう」

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