キミ・ライコネン(ロータス)は、スペインGPでF1復帰後初の優勝を狙っている。
2012年シーズンの第5戦となる今週末のスペインGPでライコネンが勝利すると、今季5人目の勝者と、5チーム目の勝利チームが生まれるため、F1ではめったに見られない結果となる。
しかも、開幕以来の勝利チームはマクラーレン、フェラーリ、メルセデスAMG、レッドブルの4チームでロータスは今季優勝経験がないにもかかわらず、スペインGPの勝利候補の筆頭はロータスであると目されている。
ライコネンとチームメートのロメ・グロジャンは共に、前戦バーレーンGPで表彰台に立っており、ロータスの2012年型車E20は先週のムジェロテストでもいい走りを見せていた。
開幕戦オーストラリアGPで勝利したジェンソン・バトン(マクラーレン)はこう語る。「ロータスとレッドブルのクルマに勝たないといけなくなったね」
バーレーンで2位に終わったことへの落胆を隠さなかったライコネンも、優勝争いに加わることができると考えているようだ。
「すべてが順調にいけば、そこ(優勝)にたどりつける」と10日(木)に語ったライコネンは、ロータスのクルマがバーレーンとムジェロで強かったと自信を見せている。
ライコネンはさらに、母国フィンランドの『MTV3』局へこう語った。「あの時よりもいい走りができなくても、あの時と同じくらいの走りを望みたいね」
「そうすれば、少なくとも勝つ見込みがあるよ」
しかし、ライコネンはタイトル争いについて多くを語ろうとしない。
「まだ最高のクルマも手に入っていない段階だし、チャンピオンについて語る段階でもないよ。(タイトル獲得のために)変えなければならないものが山ほどあるんだ」
「選手権について考えるのは意味がないよ。最高の仕事をするべく努力して、それがタイトル獲得に足るかどうか考えるのが先だね」と“アイスマン”の愛称を持つライコネンはどこまでもクールに語った。