フランスの著名なコメンテーター、ジャン・ルイ・モンセが、『Auto Plus(オト・プリュス)』のコラムにメルセデスAMGが今後もF1参戦を続けてゆけるかどうかは、今年の年末に行われる株主の投票によって決定されることになるかもしれないと書いている。
最近、メルセデスAMGはライバルであるフェラーリやマクラーレン、そしてレッドブルといったトップチームと同等のコンコルド協定(※)が提示されなかったことにより、F1から撤退することになるのではないかとの報道が行われていたが、7日(月)にノルベルト・ハウグ(メルセデスAMGの親会社であるメルセデスのモータースポーツ責任者)がこれを否定していた。
しかし、モンセは内部情報に通じていると考えられる人物のコメントを次のように紹介している。
「メルセデスの理事会は2012年限りでF1から撤退するかどうかの投票を行うことになる。その結果として、(メルセデスAMGは)バーニー・エクレストン(F1最高権力者)から提示された合意書(コンコルド協定)へのサインは行わないことになるだろう」
その情報提供者によれば、株主の大多数がメルセデスのF1活動を否認するだろうとしており、それには自らのワークスチームであるメルセデスAMGの撤退はもちろん、現在マクラーレンとフォース・インディアに対して行われているエンジン供給の停止も含まれることになるという。
その情報提供者は次のように付け加えている。
「チーム(メルセデスAMG)の将来は、投資やスポンサー、そしてエクレストンとの腕相撲(力勝負)の結果にかかっている」
(※)コンコルド協定とは、各F1チームと統括団体のFIA(国際自動車連盟)、FOM(F1運営会社)の3者間で結ばれる協定。F1の商業権や運営方法、利益分配などを定められており、その内容は原則として非公開となっている。