ピレリのテストドライバーを務めて2年目となる元F1ドライバーのルーカス・ディ・グラッシだが、F1復帰のためにはそれでは不十分だと考えている。
ディ・グラッシは、2010年にヴァージン(現マルシャ)からF1にフル参戦したが、2011年はジェローム・ダンブロシオにシートを奪われ、それ以降はピレリタイアの開発を担当している。
母国ブラジルの『Globo(グローボ)』に対してディ・グラッシは次のように語った。
「実際、僕は最高の立場にいるはずだよね。タイヤに関する情報を持っているドライバーで、来シーズンのタイヤを選んでいるようなものなんだから。おかげで(F1のシート争いで)いい位置につけていると思う」
「もちろん、チームに所属してレースをやりたいし、それを目標に努力しているよ」
「唯一の問題は、スポンサーがないことだ。ブラジルの企業が支援してくれることを願うしかないね」
元F1ドライバーでテレビ解説を務めているマーティン・ブランドルも、ステップアップを目指すドライバーにとってスポンサー獲得が課題であると述べている。ブランドルの息子アレックスは、現在F1の下位カテゴリーであるGP3に参戦中だ。
「チームによっては、リザーブドライバーから1,000万ドル(約8億円)も受け取っているところがある」
「去年F1に参戦していて今年走っていないドライバーが9人もいる。資金がなくなったとたんに、チームは資金のある別の誰かと交代させるんだ」とブランドルは『Daily Mail(デイリー・メール)』紙に語っている。