バーレーンGP決勝中の走りについて審議対象になっていたニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)とルイス・ハミルトン(マクラーレン)、そしてフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)の件で、ペナルティーが科されることはなかった。
レースの序盤、ハミルトンがロズベルグを抜こうとした際、ロズベルグは3コーナーを立ち上がったところでハミルトンをブロックするためコースの右側へ進路を変え、ハミルトンをコース外へ押し出すような状況になった。しかしハミルトンは、コース外からロズベルグを抜くことに成功している。
また、レース終盤にはロズベルグとアロンソが同じような状況になっており、このときアロンソはロズベルグを抜けなかった。
レースの審判役であるスチュワードはレース後、各関係者から事情を聞き、映像や走行中のデータなどを確認して審議した結果、ペナルティーを科さないことに決めた。
その理由についてスチュワードは、ハミルトンが右へ動く前にロズベルグが右へ動いていたこと、ロズベルグは一貫した動きで右へ動いており、突発的な動きはなかったこと、ロズベルグが右へ動いた時点ではハミルトン車がまったくロズベルグ車に並んでいなかったことなどを挙げている。
また、ハミルトン車の大部分がロズベルグ車に並んだ状態でも、ロズベルグ車はコース内にとどまっていたことから、ロズベルグの動きにルール違反はないとスチュワードは判断した。なお、コース外からロズベルグを抜いたハミルトンに対してもペナルティーは科されていない。
ロズベルグとアロンソの件についてもスチュワードは同様の説明をしており、アロンソ車がロズベルグ車に並ぶことはなかったとも加えている。
これを受けてアロンソは、自身のツイッターで次のような皮肉のコメントを残した。
「これからのレースは楽しくなるよ! やりたいように順位を守れて、コース外から抜いてもいいんだからね!」