ル・マン24時間に向け、ニッサン・デルタウイングがヨーロッパで初のテストを実施した。
デルタウイングは、もともとアメリカの最高峰シリーズ、インディカーへの車体供給を目指して開発された。しかし、インディカーが別の車体を採用したため、ル・マン24時間への参戦を目指すこととなった。今年からル・マン24時間では、次世代の技術開発促進を目的にした実験的カテゴリー「ガレージ56」が新設される。日産が1.6リッターのターボエンジンを供給するデルタウイングは、この「ガレージ56」へニッサン・デルタウイングとして参戦する予定だ。
ル・マン24時間をシリーズに含むWEC(世界耐久選手権)の開幕戦が行われたセブリングで、すでにテスト走行を実施していたデルタウイングだが、ヨーロッパでのテストは今回が初めて。テスト会場となったスネッタートン・サーキットが雨に見舞われたことから、ウエットコンディションでの初テストにもなった。
今回走行を担当したのは、マリーノ・フランキッティとミハエル・クルム。走行後にクルムは、次のようなコメントを残した。
「セブリングのテスト以来、クルマを仕上げるためみんな素晴らしい働きをしてくれた。今日は路面がぬれていて、ドライではまともに走れなかったけど、クルマの感触には満足している」
「ヨーロッパでのテストを始められてよかったよ。ル・マンはすぐにやってくるからね。セブリングはもっと暖かくて晴れていた。でも、ル・マンでは、ちょうど今日みたいなコンディションになることもあるんだ」