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FIA会長、バーレーンについてコメントせず

2012年04月17日(火)9:37 am

F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)の会長ジャン・トッドは、中国GP開催中の上海インターナショナル・サーキットを14日(土)に訪れたが、ほぼ誰も気付かないうちにサーキットを去っていた。これは、問題になっているバーレーンGP開催に関する質問を避けるためではないかと思われる。

昨年バーレーンでは、F1開幕戦と開幕前のテストが予定されていたが、いわゆる「アラブの春」と呼ばれる大規模な反政府運動によって騒乱状態になったために中止された。バーレーンでは現在も大規模な抗議デモが続いているとされ、今年もレースを中止すべきだとの意見が広がっていたが、FIAは12日(木)、バーレーンGP(22日決勝)を予定通り開催するとの姿勢を示した。

バーレーンの問題が依然としてパドックで一番の話題になっているにもかかわらず、FIA会長のトッドが中国GPを訪れながら公式に何のコメントも残さなかったことについて、『Times(タイムズ)』紙の記者は「奇妙だ」と表現した。

この記者は、トッドが「質問に答えようとせず、記者の存在を無視しようとすらした」と書き、「チーム代表たちとは会談をもった」と伝えた。

マクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュも会談に参加したうちの1人。マクラーレンは、バーレーンの政府系ファンドが株式の一部を保有している。

ウィットマーシュは、上海で行われたトッドとの会談でバーレーンGPを中止するよう求めたチーム代表はいなかったと述べ、「そんなことをする意味はあまりないと思う」と話した。

しかし、ウィリアムズのケータリングスタッフの1人が、道義的理由からバーレーンに行くことを拒んだところ、チームから契約を打ち切られたと『Daily Telegraph(デイリー・テレグラフ)』紙が伝えている。

ウィリアムズはこれに対してコメントしていない。

これに対しウィットマーシュはこう述べた。「突き詰めて言おう。バーレーンのことはおいておくとして、誰かが私のところへ来て中国へ行きたくありませんと言ったとしたら、行かないのが一番だ」

「全力で取り組むことができない限りは、レースに行かないものだ」

フェリペ・マッサ(フェラーリ)も14日(土)にバーレーンGPについてコメントした。マッサのマネジャーのニコラ・トッドは、ジャン・トッドの息子である。

「F1は政治とも戦争ともそれ以外の何とも無関係だ。僕たちがやっているのはスポーツなんだ」

「政治的にどちら側についているとか宗教がどうだとか、何であれ、僕たちは全員スポーツをしているんだし、そこ(バーレーン)へ行くのもスポーツをするためだ」とマッサが話したことを『EFE通信社』が伝えた。

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