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ロータス、新Fダクト進化版を開発か

2012年04月16日(月)7:40 am

ロータスが、「スーパーDRS」や「ダブルDRS」などとも呼ばれる新Fダクトシステムをさらに進化させたシステム導入に向け、開発を進めているようだ。

DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)は、レース中の追い抜き回数増加を目的に2011年から導入されていたシステム。リアウイングの角度を変えることで一時的にリアウイングの空力効果を弱め、最高速を向上させるもの。フリー走行や予選ではDRSの使用に規制はないが、決勝では「DRSゾーン」に指定されたコースの一部で、前のクルマとの間隔が1秒以内の時にのみ使用が認められている。

メルセデスAMGは、DRSに2011年から使用禁止となったFダクト(※)のアイデアを現行ルールに違反しない形で融合させ、ライバルチームよりも速い直線スピードを獲得することに成功した。このメルセデスAMGのシステムを巡って開幕直後から議論が沸き起こり、ロータスやレッドブルといったチームが統括団体のFIA(国際自動車連盟)に対してルール違反だと抗議を行っていた。

しかし、中国GPのパドックで流れていたうわさによると、ロータスはメルセデスAMGのルール違反を訴える一方で、水面下ではさらに画期的な空力システムの開発を計画しているとのことだ。

FIAは中国GP直前、メルセデスAMGのシステムはルールに違反していないとの判断をあらためて下した。ロータスはこの裁定に対し、国際控訴裁判所へ控訴することもできたが、素直に裁定を受け入れ、F1関係者を驚かせていた。

ロータスのチーム代表エリック・ブーリエは『L’Equipe(レキップ)』に対し「FIAは明確な立場を表したのだから、それを尊重しなければならない」と語り、こう続けた。

「前向きなことは、この事態によってさらに興味深い開発への扉が開かれたということだ」

ロータスの技術責任者ジェームス・アリソンも、ロータスは今後、メルセデスAMGの新システムの使用禁止を訴え続けるよりも、「どのような可能性に対し扉が開かれているのかを検証するだろう」と意味深な発言をしている。

※Fダクトとは、2010年のF1で流行になった技術で、車体に作られた穴から空気を取り込み、ウイングのすき間から放出することで、一時的にウイングの効果を弱めて最高速を向上させるシステム。

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