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ピレリ「予想通りデグラデーションレベルは高くなった」

2012年04月16日(月)3:38 am

ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)が初優勝を果たし、タイヤ戦略が分かれたことでレース終盤に混戦が見られたF1中国GP。タイヤサプライヤーのピレリは、予想されたとおりにコンディションが厳しくなり、性能低下を意味するデグラデーションが大きくなったと振り返っている。以下、ピレリジャパンのプレスリリース。

2012年4月15日、上海
ニコ・ロズベルグとメルセデス’シルバーアロー’は、P Zeroホワイト・ミディアムタイヤとP Zeroイエロー・ソフトタイヤをパーフェクトにマネージしてレース週末を完ぺきなものにしました。ロズベルグは、0.5秒もの差をつけて獲得したポールポジションからスタートし、2回ストップ戦略で自身初の優勝を達成すると同時に、メルセデスGPに1955年のイタリアGP以来の勝利をもたらしました。レース序盤のロズベルグのペースは、ポジションを落とすことなく1回目のピットストップを行うのに十分なものでした。その後もリードをコントロールしつつ、ミディアムタイヤでゴールしました。

レース終盤では、タイヤ選択とピットストップ戦略による闘いが繰り広げられました。マクラーレンのジェンソン・バトンは、新品のP Zeroホワイト・ミディアムタイヤへ交換し、既に周回を重ねていたミディアムタイヤのロズベルグに猛追しました。3回ストップ戦略を採ったバトンは、最後のピットストップで時間を要するトラブルに見舞われながらも、最終スティントでほかのドライバーとともにレースを盛り上げました。バトンは残り4周の時点でレッドブルのセバスチャン・ベッテルを抜き、2位へ浮上しました。

ベッテルは、2回ストップ戦略を採りましたが、マクラーレンのルイス・ハミルトンへの防戦に追われました。ハミルトンは、ベッテルよりも1回多いピットストップにもかかわらず、残り2周時点でベッテルを抜き、3位の座を獲得しました。大半のドライバーが最初のピットストップでミディアムタイヤを選択したのに対し、ハミルトンは、第2スティントもソフトタイヤを選択するというほかのライバルたちとは異なるマクラーレンの戦略によって、ドライバーズ選手権でトップに立ちました。

多くのチームがパフォーマンスの限界に挑み、ピットレーンでは、最後まで多様な戦略が見られました。ロータスのキミ・ライコネンは、P Zeroホワイト・ミディアムタイヤで28周の最終スティントを走行しました。この戦略で一時は2位まで浮上したものの、タイヤがもたず順位を下げました。フェラーリのフェルナンド・アロンソとザウバーの小林可夢偉は、全く異なった戦略であったにもかかわらず、レース終盤で同じラップタイムを刻み、それぞれ9位と10位という結果になりました。

タイヤ戦略が功を奏しマレーシアでの優勝を争ったザウバーのセルジオ・ペレスは、第1スティントでソフトタイヤによる最長周回数を走行し、16周目でミディアムタイヤへ交換しました。第1スティント全体での最長周回数は、フェラーリのフェリペ・マッサによる18周でした。彼は、ミディアムタイヤでスタートした4名(ほかの2名は、トロ・ロッソの2名、ウィリアムズのブルーノ・セナ)の内の一人でした。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント
「ニコとメルセデスGPの完ぺきな勝利を心から祝福します。彼らは、チャレンジングな状況下でタイヤが最適なパフォーマンスを発揮するようにマネージし、両コンパウンドを最大限に活用する完ぺきな理解度を示して勝利を獲得しました。予想通り、中国のタフなコンディションの下、タイヤのデグラデーションレベルは高くなりました。特に、左フロントタイヤに大きな負荷がかかりました。このため、各チームは、多様な異なる戦略をトライし、昨年の中国GPを上回るようなクリーンなホイールトゥホイールのバトルが展開されました。また、自己ベストの6位入賞を果たした、かつてのわれわれのテストドライバー、ロータスのロマン・グロージャンも祝福したいと思います」

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